ファゴット

どこのオーケストラでも大抵フルートとクラリネットは定員いっぱいで、特にオケで吹きたいフルート奏者は席を死守するのに苦心していると思いますが、反対にファゴットはあまり動きがないように感じます。
私がすべてを知っているわけではないので、断言するわけではないですが、フルート奏者やクラリネット奏者が単に人口が多いというよりも、フルートやクラリネットをやっている人は、自分に合っている楽団を常に探しているような印象があります。
逆にファゴット奏者というのは一度腰を落ち着けると、余程居心地が悪くない限り、あちこちに行かないような印象があります。
うちの楽団はどうにもファゴット奏者に恵まれないようで、2回の定期演奏会は共に正団員が1人だけという状況でした。
そして、今日一人だけいた楽団員が辞めてしまいました。
思い出すのは私が前にいたオーケストラです。私はトロンボーン奏者だったのですが、楽団が始まって4年間。ずっとトロンボーンの席を守っていたのは私だけ、演奏会が終わると辞めてしまうのばかりでした。
ずっと悩んでいたのは、トロンボーンパートが定着しないという事よりも、その原因が自分にあるのではないか?という思いでした。
私の事が嫌いだから定着しないのか?私の隣だと吹きづらいから定着しないのか?そんな思いをずっと持っていました。
逆にたまに、いつもと違う人と吹いた時に「ひともぢさんの隣は吹きやすい」と言われるとものすごく嬉しかったものです。
結果として答えは出なかったのですが、今回の件も楽団員が辞めた事は悲しい事ですが、それが故に新しい人が入って来るかもしれないわけです。
人間万事塞翁が馬です。

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

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