初心者のための意味と意義

先週の練習では、「ヴァイオリンを習って1ヶ月」という方が見学に来られました。
恐らくここで多くの方は驚かれると思います。
ヴァイオリンを習いだして1ヶ月ではそもそもキラキラ星だってなんとか弾けるか弾けないかでしょうし、それがオーケストラの曲だなんて。
ここでいろんな感想が出ると思うんです。
そんな状況でオーケストラに入るなんてすごいなというものにしても、それは「挑戦意欲を買う」というすごいと「無謀で呆れる」というすごいがあるんですね。
意見や感想や価値観は色々です。
特に音楽については、明確な指標がありません。
例えば100mを12秒以下で走れば合格、12秒よりかかれば失格なら、誰にでも分かりやすいです。
しかし「楽器がちゃんと出来る」の基準は限りなく曖昧です。
もし、ヴァイオリンが弾けない事を持ってオーケストラに入る事が無謀で冒涜ならば、都内のアマチュアのほとんどがそうだと言い切るのは、言い過ぎでしょうか?
都内に限らずアマチュアのヴァイオリン奏者でベートーヴェンの第9を誤摩化さずに弾ききれる人がどれくらいいるでしょうか?
そういう人と、ヴァイオリンを習って1ヶ月の人では、勿論出来る事のレベルは明らかに違います。でも「弾けるか、弾けないか」をゼロと1のデジタル処理すれば、一緒のゼロです(笑)。
それに誰だって、最初は初心者です。どんな大ヴァイオリニストだって一緒です。
そういう人をいれないのもオーケストラとしての了見ですから私は絶対にそれを否定しません。
しかし、逆にうちのように「楽器を持っていて、上達する意思のある人はすべて受け入れる」というオーケストラにだって絶対に存在意義はあるんです。
首都圏近郊で「初心者」「オーケストラ」「アマチュア」「アマオケ」等で検索している皆さん。うちのオーケスとは下手くそですが、下手くそを馬鹿にするような低い人間性を持った人は一人もいないオーケストラです。
他所との比較で結構です。ぜひ一度見学に来てみてください。

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

Google

私はこのオーケストラを殆どネットだけの募集で作りました。
最初は公式サイトを作り、コンサートスクウェアとフロイデで募集を開始したんです。
現在、「文京フィルハーモニック管弦楽団」でGoogleで検索すると約4620件ヒットするようです。
因に「オーケストラ」では647万件、「オーケストラ、初心者」では46万8千件、「オーケストラ、初心者、文京区」では5万4百件。
さらに、「文京フィル」で検索すると、3万6千件のヒット。
まぁ、私のように何でも省略するのが嫌いで、正式名称を連呼する人も珍しいでしょうから、恐らくこの3万6千件がうちのベーシックポテンシャルなんでしょうね(あ、この名前で検索すると、先に設立されていた文京白山フィルハーモニックさんもヒットする事は承知しています)。
私は、この楽団の理念をもっと広めて、より多くのアマチュア楽器奏者がオーケストラで演奏できるようになってほしいし、そういうオーケストラの暖かい音を暖かい目で見守ってくれるファンをもっともっと増やしたいんです。
いま、うちのオーケストラでは、「楽員リクルートプロジェクト」と「演奏会宣伝プロジェクト」がそれぞれのマネージャーを中心に動いています。
1年後、この数字が少しでも増えて、うちの楽員が増えて、演奏会に多くのお客さんが来てくれる事を、切に願っています。

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音楽は心の鏡

毎回の事なんですが、合奏の1曲目は演奏がバラバラで音が雑。合奏をしばらくすると段々調子が出てくるんですが、これは技術の問題ではなくて、心の問題だと思っているんです。
合奏が始まる時に、気持ちの切り替えをしないで、いままでの分奏の事を考えていたり、昨日までの仕事や学校の事を考えたり、今晩何食べようとか、何飲もうとか、明日どこへ出かけようとか、何のテレビみようとか、映画みようとか、そんな事を考えながら、合奏を始め、毎回指揮者に怒られ「いかんいかん、集中しなくちゃ」となるわけです(苦笑)。
今日の1曲目はシャンパンポルカ。毎回「シャンパンの泡のように、キラキラとした音で、可愛らしく、それでいて優雅で気品のある演奏を」とお願いしているのに、1回目の演奏は、ガチャガチャと雑然とした、どぶろくが泡を吹いているような演奏(怒)。
途中で止めて、「もっと泡のシュワシュワした感じで」というと出来るんですね(ため息)。なら、最初っからやりましょう(笑)!
よく、プロの演奏家が、本番の前に目を閉じて精神集中をします。あそこまでの事が必要なのか?とアマチュアの人は、本番でもヘラヘラしてステージ袖にいたりしますが、私はたとえ、アマチュアでも、それが練習でもある程度は集中しないと出来ないと思います。
音楽はどんなレベルの人でも、心の鏡です。感情表現の発露です。
音楽が下手くそなのも、音程が悪いのも、指が回らないのも、それは技術の問題ではなく、考え方や、気持ちの問題が殆どだと私は信じていますよ。

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BPO第155回練習報告 2009年08月29日 文京区立文林中学校

今週のスケジュール(途中休憩は適宜挟みます)

12:10 東京メトロ千代田線 千駄木駅 
    2番出口地上 道灌山方面集合(見学者のみ)時間厳守
12:30 文林中学校入校 音楽室は4階になります。
    直接中学校へ来られる方は必ず12時半以降に入校してください。
    それ以前は絶対に絶対に入らないでください。
12:45 分奏
14:40 分奏終了
14:45 ミーティング
15:00 合奏
16:20 集金時間
17:30 完全退館
18:00 食事会(短時間でもいいので参加してください)

練習参加者@名(食事会参加は11名)

ミーティングの連絡事項
・第5回定期演奏会は10年01月09日(土)日本大学カザルスホールに決まりました。
・毎週水曜日に楽団の通信がメールで行っていない人は速やかに申し出てください。また、正団員で「グルスケ」の連絡が行っていない人も同様に申し出てください。
・正団員になる方は面談を5分から10分程度行います。楽団に対する要望や、お考えなどを聞きますので、考えておいてください。

やっぱりボスコフスキー


やっぱり、ドナウと言えば、ボスコフスキーだね♪
この映像、よく見ておいてね(笑)。

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楽団のバイオリズム

私は個人的にバイオリズムを気にして生活しています。
バイオ・リズムですから、生きているリズムという事にでもなるのでしょうか?
人間は生き物ですから、常に一定ではなく、常に変化しているとみるのが普通でしょう。いい時もあれば、悪い時もある。
いい時には、積極的に手を打ち、悪い時は守りを堅め、じっとしている。
実は、楽団の活動でも、こうしたバイオリズムがあるような気がしています。
楽団に限らず、どんな組織でも『発展』『安定』『停滞』『衰退』の4つの時期があると思うんですが、うちの楽団はまだまだ発展期、発展期は特にバイオリズムが激しく変化する時期だと思います。
5月の演奏会が終わって、1ヶ月位は見学者を多く迎えていたのですが、7月はパッタリ止まり、また8月に入って見学者ラッシュを迎えています。
楽員は楽団の要です。音楽的な充実を目指すのであれば、はやく固定メンバーでアンサンブルを組み立てたいところですが、実際はメンバーが固定されると組織が硬直化し、音楽も保守的になるような気がします。
一方、だからといってメンバーがいつも入れ替わっているような楽団では、音楽的にも運営的にも安定は望めません。
ちょうど良い比率で、見学者が流動的に来てくれるなんてムシのいい話は現実にはないのですが、いまのうちの楽団はその辺のバランスがすごくとれていると思います。
楽団も生き物。いい時もあれば、悪い時もある。

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よい練習

チャイコフスキー:交響曲第5番チャイコフスキー:交響曲第5番
アーティスト:チェリビダッケ(セルジュ)
販売元:EMIミュージック・ジャパン
発売日:2001-04-18
おすすめ度:5.0
クチコミを見る
チェリビダッケ指揮、チャイコフスキーの交響曲5番のCDが今朝amazonから届きました。
持っていると思っていたんですが、見当たらないので、購入したんです。
…持っていました(号泣)。家に2枚の同じCDがあります。
私はこの手の間違いは殆どしないんです。400枚くらいCDを持っていますが、リスト化なんかしなくても、持っているCDかそうでないかは、全部頭に入っているんです。
ただ、最近は借りたCDをiTunesに入れていて、そこで借りたものか買ったものか混同しちゃう事はあるんですね。
まぁ、私の話はこれくらいにしておくとして、今日の練習は先週までと打って変わって、非常に内容のよい練習だったと思います。
私が『よい練習』と思うのはどういう練習だと思いますか?
技術的な事というのは、やはり各人が個人練習を一生懸命やるしかないんです。
しかし、我々はわざわざ休日にお金と時間をかけて、わざわざオーケストラをやっているんです。その時間を有効に使うためには、その場でしか出来ない練習をやる事なんです。
合奏の中では、まさに文字通り、合わせて奏でる事が要求されます。これは自分一人では絶対に練習できません。
合奏は生ものです。その場のメンバーや雰囲気で毎回毎回微妙に変わるものです。それに如何に合わせて、いい音程、いい音色で演奏できるかが求められるわけです。
今日は音色の点ではまだまだでしたが、合奏という意味では、お互いをよく聞き合って、いい演奏だったと思います。
こういう密度の濃い、いい意味での緊張感が毎回の練習であると、うちの楽団ももっともっと上達すると思います。

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BPO第156回練習報告 2009年08月22日 文京区立文林中学校

今週のスケジュール(途中休憩は適宜挟みます)

12:10 東京メトロ千代田線 千駄木駅 
    2番出口地上 道灌山方面集合(見学者のみ)時間厳守
12:30 文林中学校入校 音楽室は4階になります。
    直接中学校へ来られる方は必ず12時半以降に入校してください。
    それ以前は絶対に絶対に入らないでください。
12:45 分奏
14:40 分奏終了
14:45 ミーティング
15:00 合奏
16:20 集金時間
17:30 完全退館
18:00 食事会(短時間でもいいので参加してください)

練習参加者35名(食事会参加は14名)

ミーティングの連絡事項
・第5回定期演奏会は10年01月09日(土)日本大学カザルスホールに決まりました。
・毎週水曜日に楽団の通信がメールで行っていない人は速やかに申し出てください。また、正団員で「グルスケ」の連絡が行っていない人も同様に申し出てください。
・正団員になる方は面談を5分から10分程度行います。楽団に対する要望や、お考えなどを聞きますので、考えておいてください。

登録団員70人突破

うちの楽団の定員て何人かご存知ですか?
指揮者の私を入れて108なんですよ(笑)。そう、煩悩の数です(キッパリ)。私はこういうどうでもいいような事で楽しくなっちゃうんですが、今日現在で、空いている席は38席。
ということは現在70人が在籍しているという事になるんですね。
最近は毎回の練習も35人から40人位は安定して集まってくれていて、楽団としては本当に充実してきました。
勿論パートに偏りがあって、ヴィオラとコントラバスは著しく人が少ないし、ファゴットとトロンボーンには欠けている席があります。
何度も書いていますが、私は演奏会の時になるべくエキストラを呼ばない主義です。演奏会だけエキストラを読んで演奏会をやれば、演奏会の形としてはいいのかもしれませんが、それではどこのオーケストラか分からなくなってしまいます。
こういう人間に関する事というのは、つい焦って結論を出したがりますが、私は絶対に焦って失敗する事はしたくないんですね。
まずは5年様子を見ます。5年経っても、恒常的にパートが欠けているようであれば、何かが間違っているわけですから、そこは改めます。
腰を落ち着けて、芯をぶらさない。
こうでなきゃ70人はまとめられんのですよ。

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丁寧な演奏

演奏が上手か下手かというのは、楽器が上手か下手かというのとは別の次元の問題なんですが、そこのところを一緒にしている人が多いのに驚いてしまいます。
楽器が上手な人、というのはいます。これは小学生でもそれ以前の年齢でもいます。ピアノなんか弾かせたら、どんな曲でもバリバリ弾いちゃう。
でも、そういう人が人を感動させるか?というと、それは楽器を操っている事で感動させているのであって、決して音楽性で感動させているんではないんだと私は思います。
勿論、楽器は上手に越した事はありませんが、楽器の上手さというのは際限がありません。プロになったらなったで何時間も毎日練習しないと技術は維持できません。
であるならば、アマチュアが求めるべきものは何でしょう?
技術を疎かにしていいとは絶対にいいませんが、やはり私は上手な演奏を目指すのがいいのだと思います。
これは言葉遊びをしているのではないのです。
上手な演奏というのは技術があってのものだろう。という指摘も尤もですが、技術だけではないのもまた事実です。
実際アマチュアには、たまにいるもんです。
どんな楽器を持ってもそれなりに演奏しちゃう人が。音楽に対する勘がいい、というか、どういう風に演奏すべきか、そこから演繹して、ではどういう風に楽器を操るか考えられる人が。
楽器の演奏ばかりに頭が行っている人は、この考え方が全く逆なんですね。
それではどうやって上手な演奏家になればいいか?
これにも私は明確な答えを持っています。
それは「丁寧に演奏すること」に尽きると思います。
そして、これならどんなレベルの人でも出来る事なんです。どんなレベルの人でも自分の精一杯の丁寧な演奏を常日頃から心がけていれば、絶対に上手になります。
ただ単に、音だけ出していたり、楽譜を読まずに雰囲気で演奏したり、周りの音を全く聞かずに好き勝手にやっている人は、ただ漫然と時間を過ごしているだけです。
自分の能力をアップさせるためには、訓練が必要なんです。そして訓練は決して楽をしていて出来るものではないんです。
丁寧に演奏してください。これが指揮者としてお願いです。

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