楽団設立の時の決意

このオーケストラが出来て5年が経ちました。一般にアマオケは3年で設立の危機になると言われています。1回の演奏会で解散するオーケストラもいっぱいあるそうです。
私はこのオーケストラを立ち上げる時に、前のオーケストラで散々人間関係に煩わされたので、そういう思いを誰にもさせずに、音楽に集中できるオーケストラを作ろうと考えました。
そもそも音楽をやる人は各人がそれぞれに理想とする音楽があって、それらがぶつかる事は決して珍しい事ではないと思います。そういう人達の集まりだから、アマオケの運営は難しいのだと思います。しかし、私はそれでも一般常識にとらわれることなく、他に無いなら自分で作ろうと思ったのです。
ゼロからのスタートです。楽員の全員はネットで集めました。設立時の人間のしがらみは、その後に必ず引きずるからです。前のオーケストラから何人か仲間が来てくれましたが、それは彼らの判断で、私から声をかけた人は一人もいません。
私が声をかけた人がオープニングスタッフとして力を発揮するのがイヤだったのと、前のオーケストラから人を引き抜くような、人のフンドシで相撲を取るような真似がしたくなかったからです。私はこう見えても誇り高い人間です。
人さえ集まれば何でもいいなんて思った事は一度もありません。
立ち上げの時に、しつこく2ちゃんねるで馬鹿にされました。仕方の無い事です。私はトロンボーンも下手だし、指揮も素人です。でも私には初心者が安心して入れるオーケストラを作ろうと決意を決めて始めたんです。
5年経って、いっぱいの人が辞めて行きましたが、それでも残ってくれている人がいます。1年に大体5人くらいの人が残ってくれれば、10年後には私の思いを理解した50人の仲間が出来る計算で楽団を始めました。
果たして、実際に5年残ってくれた人が6人もいました。最初の5年は順調にいきました。問題はこれからの5年間です。
私はしつこく言っています。この楽団は技術ではなく、人間性を大切にする楽団だ、と。人間性にすぐれた人だけが残ってくれればいいんです。そうすれば、きっと100年続くはずだから

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

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