音の作り方(その2)

オーケストラに限らず音楽の練習って次の4つのことしか練習出来ないんです。
1)音の高低
2)音の長短
3)音の大小
4)音色
これだけ、たったこれだけなんです。アンサンブルは?フレージングは?ニュアンスは?色々ありますが技術的に出来ることって上の4つに集約されるんです。
私の練習はとてもシンプルだと思います。シンプルに練習することを好みます。楽譜の読み方も同様です。最終的には深く複雑なところまで到達しますが、まずはシンプルに解きほぐしていきます。
上の条件でいえば、まずは私が重要視するのは、音の大小、強弱です。これが一番付けやすいからですし、逆にいえばアマオケで最も軽視される部分だからです。次に音の長短です。合奏の頭が揃うかに関していえば、休符の長さが揃っていれば揃うわけで、しつこいようですが、休符も音符ですから、縦を揃えるのもここにかかっています。
そして次にようやく音の高低です。音楽をやっている人で「音程命」という人多いですよね。私もそこを軽視するわけではないですが、音程を気にするあまり他のことが全く疎かになっている人を見て呆然とすることがあります。
音楽的な休符を取ることは音楽的なセンスがあれば、割とたやすく出来ますが、楽器が出来て頭を使わない人は恐ろしいほど非音楽的なブレスを取ったりします。初心者やブランクのある人が多いうちの団としては音の高低はそれほど重要視しません。
いや、語弊がありますね。重要視はしますが、プライオリティは低いです。音痴な楽団ではお客さんに対して失礼だし、第一合奏していて気持ち悪いですからね。でも、その前にすることはいっぱいあります。
そして、最後に音色です。音色って、音楽は光と一緒で綺麗に波長が揃って混じれば透明になるんです。ちょっと位相がずれると色が付いてくるんですね。そしてオーケストラは人間がするものですから、そこに集う人によっても音色は変わります。
私の大好きなデューク・エリントンは楽団のメンバーに合わせてソロの割り振りをして曲を作ったそうです。私も楽団のメンバーのとを混ぜ合わせて音作りをしていこうと思っています。
その為にも必要なのは楽団のメンバーの音楽性なんです。是非みなさんのことをもっと聞かせてください。

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。