オーボエ

譜面を読むスピードに合わせていたら、次の段のオーボエに行くまでに多分1週間くらいかかると思います。そんなに待たせては何だし、フルートを贔屓していると思われても困るので、今日は飛ばしてオーボエに。
オーボエの譜面は読むのが本当に楽で楽しいんです。実際に演奏するには大変困難なこの楽器ですが、まずは吃驚するほど音域が狭い(笑)。
フルートが3オクターブ、クラリネットが3オクターブと3度、ファゴットも一緒。それに比べて、オーボエは2オクターブと5度。まぁ、フルートと大差はないのですが、とにかくオーケストラの楽器の中でティンパニの次に音域が狭いんです。
尤も発音の大変なこの楽器が4オクターブも出たらオーケストラのソロは殆ど持って行かれちゃうでしょう(笑)。
とにかくこの楽器の譜面を読むのは簡単なんです。in Cで書かれていて音域が狭いからです。
しかしそれに比して演奏中のプレッシャーたるや大変なものがあるでしょう。ホルンと並んで「プス」といいやすいし、息が余る楽器なのでストレスも大きいはずですから。
真っ赤な顔をして指揮者を睨み付けるオーボエ奏者を私はいつも応援しています。
頑張れー!チューニングが多少高くても許すぞ(低いと許さんけど)(笑)。

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元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

フルート

今日から7番をパート毎に読んでいく。スコアは一番上から、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、パーカッション、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの順番で並んでいます(すべてのスコアではない)。
本当はヴァイオリンから読むのが効率がよいのだとは思いますが、私は上から順番に読むことにしています。流石に5年も指揮をしていると、譜面が全く分からないということもなくて、ト音記号だろうが、ハ音記号だろうが、ヘ音記号だろうが、考えながら読めば分からないということはないんです。
とはいえ、私は元々トロンボーン奏者で、へ音が得意。ト音記号だって漸く最近慣れてきたというのに、フルートの譜面は殺人的に音が高い!
高いといっても私が音を出すわけではないので、そういう苦労はないのですが、音名を読みながら読んでいくと、もう線を数えている時間の方が長いわけです。
一応知らない人の為に、読譜の基礎知識ですが、ト音記号は上加線の2本目のところが「ド」で、ヘ音記号は下加線の2本目のところが「ド」です。これを分かっていても私にとっては第3間の「ド」ですらすぐには分からないので、下手すると第2線の「ソ」から数えることになります。
果てしない…(汗)。
思えば最初の頃は音程なんか追えませんでした。指揮をしていてとにかくリズムさえ(縦の線さえ)合っていれば何とかなりますから、それだけを読んで誤魔化していたんです。
2年前にショスタコーヴィッチをやった時は流石に少し和音の勉強をしだして、音程を読むようにはしていましたが、正直に言えば、伸ばし以外の和音を聴き取ることは難しかったです(ほぼ実話)。
今年に入って和声や対位法の本を少し読んで(理解したのは多分3%くらいだと思いますが(苦笑))各楽器の音程が曲の中でどう使われているのか理解しないと指揮が出来ないことを知りました(遅い)。
さて、話が大幅に横にそれましたが(いつものことです)、フルートの「電信柱」(上加線の音符のこと)にびびっていては先に進めないので、習うより慣れろです。
ただね、一つだけ問題があるんです。パート毎に譜面を読み出すと、「難しいよなぁ」と思って練習で手加減したくなるんです。
フルートに限らずどのパートも必ず難しいところがあります。簡単なのは誤解を恐れずにいえば指揮だけなんです(笑)。
頑張れフルートパート。手に汗握りながらフルートの譜面を読んでいます。

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休日には

今日お仕事だった方はお疲れさまでした。今日は「敬老の日」です。ハッピーマンデーという移動祝祭日に未だに慣れない私は、敬老の日といわれると無条件で9月15日と答えてしまいますが、敬老の日って何歳からお祝いしてもらえるんでしょう?
さて、お休みだった方、楽譜を読まれたり楽器の練習に励まれたりしているかも知れませんが、休みの日に休むことも立派な練習です。
毎日楽譜を読むような方、是非たまには休んでみてください。そうすることによって発見出来ることもあります。頭の切り替えも大切な要素なんです。
いつものようにちょっと関係ない話しをしますね(練習に出ている人ならお馴染みですね(笑))。
みなさん「走る」の早いですか?私はとりわけ早いというわけではないのですが、運動神経はいい方ですし、短距離も長距離も満遍なく得意でした。でね、実は普段ちゃんと走っていない人限定なのですが、簡単にタイムアップする方法があるんです。
ご存じですか?
答えは「手を早く振る」なんです。
なぁんだ。と思うでしょうが、本当です。勿論普段から走る訓練をしている人はとっくにきちんと手を振れているので、ちょっとくらい意識してもタイムが大幅には縮まりません。でもあまり走り慣れていない人はこれだけで簡単にタイムアップするんです。
楽器の練習も実は「延びしろ」というのがあって、プロの奏者が1日8時間練習して1週間続けたとしても1週間前とは大して演奏は変わりませんが、アマチュア奏者が1日8時間1週間練習したら(ちゃんと頭使ってね)1週間前とは見違えるような練習が出来るはずです。
何度も書いていますが、それぞれのレベルにあった、きちんと考えられた練習をすることによって練習の「密度」は大きく変わります。
うちの楽団ではそれぞれのレベルの人がそれぞれのレベルで楽しめるように考えて音楽を作っていきます。「そんなの不可能だ」と思っている方。その思いが可能を不可能にしているんです。
キーポイントは「基礎練習はすべての人にとって基礎」なんだ、ということです。禅問答みたいですが真実ですよ。

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頭を使った練習

私はご存じの通り27歳からトロンボーンを始めました。35歳で初めてオーケストラに入団し、指揮を始めたのも35歳からです。大人になって楽器を始めた人を「レイト・スターター」といったりしますが、実は私はそのこと自体はなんのハンディでもないと思っています。
上記のようなキャリアの私が楽団を始めて、しかも指揮をして音楽を指導する立場であるということに異論もあるところだとは思います。
でも、しつこいようですが私はそれはハンディではないと思っています。
私は大人になってから楽器を始めたので、頭を使って練習することに長けています。ちょっと語弊のある言い方になりますが、「小さい頃から楽器をやっている人の中には頭も使わずに滅茶苦茶な練習を根性でやっている人」が見受けられます。
時間のある人にとってはそれは無駄ではないと思いますが、社会人にとっては時間はあまりないし、効率の良い練習をしなくてはなりません。時には楽器を持たない楽器の練習すら考えないといけません。
私はこの歳の割にはたくさん勉強していると思います。実践はなかなか辛いですが、楽団の練習の為には、初心者が出来ないところが分かり、その気持ちも理解出来ますので、うちのような楽団の指導者にはうってつけだと思います。
そして、練習の短時間化のアイデアも一杯持っています。
レイト・スターターのみなさんへ
楽器を持ったらとにかく音階の練習をしましょう。曲の練習は最後の5分で充分です。フォルテで何回も何回も音階を短調も長調も満遍なくやりましょう。
ブレスは絶対に意識しましょう。楽譜にブレスの位置を書くことを忘れないでください。フレーズの切れ目で必ず息を吸います。出来ない人は楽器をおいて譜面を読みながら息を吸ってみましょう。
リズムの難しいところは言葉に置き換えてみましょう。3連符がトマト5連符が新聞紙というのは以前紹介しましたが、休符が入るところも言葉を当てはめると意外に出来るものです。
弦楽器奏者へ
出来ないところは大抵「移弦する」ところです。弓をおいて左手だけで練習することは多いと思いますが、左手をおいて(ネックに添えて)弓だけで練習してみましょう。
管楽器奏者へ
息を吸う時に肩が上がらないようにしてください。息は上に吸うのではなく下に吸うんです。吸った息は「暖かくして」吐いてください。
それとアマオケの管楽器奏者は大抵上手なのですが、大抵楽をしようとして音符を短く吹きがちです。メトロノームをかけて練習しましょう。
まぁ、これ以外にもいっぱいあるのですが、こういうことは追々合奏の中でやっていきます。みなさん外国語の翻訳は得意ですか?翻訳を素早くやるには単語や熟語の数が必要ですが、それ以上にセンスが必要なんです。
音楽も同様です。短時間でセンスを見つける練習をしていきましょう。

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第6回練習

まずは重要な連絡事項から。
10月と11月の練習予定のうち、10月8日と11月12日は「日曜日」の練習になります。中学校を借りているということで、学校行事が土曜日に入ると使用出来なくなります。本来であれば、日曜日の練習にするか、土曜日に他の会場を押さえるかの2択になり、それを決めるのは楽団の評議会なわけです。
まだ、評議会が発足していないので、今回は私の判断で日曜日の練習を2回入れました。一つには練習場所は固定したいこと、一般の会場を借りると、5000円から1万円はかかるし押さえるのに時間と手間がかかるからです。
とはいえ、「練習時間」というのも楽団を決める上での重要なファクターだと深く認識しています。「土曜日午後」ということでみなさんのスケジュールをお願いしている以上それを変更するのはどうかな?という思いもあります。
今回はお金と場所を優先しましたが、今後についてはみなさんの意見を聞かせてください。
さて、今日の練習も参加者は20名でした。団員が少ないことについては私も責任を感じていますが、こればっかりは「縁」ですからどうしようもないことです。少なくとも今出来る努力はしていますので、もう少し長い目で見ていただくのと、団員のみなさんも楽団の一員ですから、団員を集めるお手伝いをしていただきたいと思います。
具体的にはミーティングでお願いしたのですが、楽団員募集サイトを知っていたら教えてください。それ以外にも楽団員を集める方法のアイデアがあったらどんなことでも結構ですから、教えてください。
私の方ではなんとか10月までに楽団員募集ちらしを作ろうと思っていますので、それをアマオケの演奏会でプログラムに挟ませてもらう。楽器屋に置かせてもらう、などしようと思っています。
さて、人数は少なかったですが、今週はコンサートマスター候補(本人がうちの楽団でやっていくと仰ってくださったら正式就任)が練習に来てくれました。現役の音大生です!
弦のみなさん!ボウイングも直につきます。今後は私のわけの分からないボウイングの思いつきではなく(笑)、ボウイングについてもフィンガリングについても教えてもらえます。
ただし、彼も一団員であることには変わりありません。しかもプロの卵です。「無料で教えてもらえる」なんて甘いことは考えないでください。楽団の活動の範囲内で指導はしてもらいますが、レッスンをつけてくれるわけではありません。
楽団はあくまで実践の場で誰かに教えてもらうとなるとそれなりのお金がかかるし、いままでのように「出来ないところは出来なくていい」という風にはなりません。教えてもらうからには「練習に対する責任」も出てきます。
ですから、当面うちの団にはトレーナーはおかないことにしているのですが、とにかくコンサートマスターが来てくれたのでより密度の濃い練習が出来ることと思います。
因みに彼はコリオランの前に来たのですが、彼が来た瞬間にオケの音が変わりました(笑)。音に芯が出来たというか、音色に統一感が出ました。今後ますます合奏が楽しくなることは請け合いです。
さて、練習では「ブレスとフレーズ」についてお話ししました。一つはやはり演奏はフレーズが大切だということです。フレーズのない演奏は電報の文面のように味気がないものです。
そしてそのフレーズを作り出すものは「ブレス」です。これは管楽器は勿論、弦楽器奏者も「合奏」する以上「絶対に必要なもの」です。演奏を揃えるには「ブレス」を揃えることです。特に弦奏者はブレスの位置を意識しないものですから、楽譜にブレスの記号を書きましょう。場所は私が指示する他は、ほとんど「休符」の上です。
アマオケ奏者の中には「休符」はお休みだと思っている人がいますが、その間は音楽も続いていますし、この休符でブレスをすることによってフレーズをコントロールするのです。このことを意識するだけでも随分演奏は変わります。
少なくとも演奏が始まる前だけは「絶対に」ブレス取りましょう。
それと、社会人や学生のみなさんはそれぞれに自分の時間がお忙しいでしょうから、なかなか楽器を持って練習出来ないと思います。でも「楽譜を読む」ことは出来ると思います。寝る前の5分だけでもいいから(byタイガー&ドラゴン)楽譜を読んでください。
楽器を持たずに楽譜を見ていて発見出来るものもあります。是非試してください。
さて、練習終わりの食事会は今日も12名の参加。食事会だけの参加者2名。飲めない人はウーロン茶でも結構ですし、お金のない方はあるだけ置いて早退してもらって結構です。練習中はなかなか話が出来ませんが、ここでは思いっきりお話しが出来ます。
因みに予告どおり、「のだめオケ」に合格したヴィオラのSさんの合格祝いをやりました。撮影もじき始まるようですので、今後は裏話なんか聞けるかも知れませんね。
11月にはアメリカに帰っているチェロのBさんも帰ってきます。人数こそ少ないですが、弦楽器奏者強力になります。楽しい練習が出来るように、楽団員リクルートに励むことにします。
私1人では出来ることに限りがありますので、是非協力してくださいね。

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BPO第6回練習報告 2006年9月16日 文京区立文林中学校

今週のスケジュール(途中休憩は適宜挟みます)

12:10 東京メトロ千代田線 千駄木駅 2番出口地上 道灌山方面集合
12:30 文林中学校入校 音楽室は4階になります。
12:40 セッティング、音だし、楽譜配布
13:00 ミーティング(ここから遅刻になります)出来るだけ出席のこと
13:15 入団者面談
14:00 合奏開始
17:30 合奏終了
17:45 完全退館
18:00 食事会(希望者のみ、でも出来るだけ出てください)
練習参加者20名(うち食事会参加者12名)

ミーティングの連絡事項
・9月30日は通常練習はお休みします。当楽団設立に協力してくれた文京区交響吹奏楽団のお手伝い、および鑑賞デーとします。
・団員募集についてアイデアのある方、協力して頂ける方は野までお知らせください。
・面談を5分から10分程度行います。楽団に対する要望や、お考えなどを聞きますので、考えておいてください。

本日の練習曲
1)ベートーヴェン コリオラン序曲
2)ベートーヴェン 交響曲7番
3)ブラームス ハイドンヴァリエーション

音楽検定

来月の22日に音楽検定を受けてみることにしました。
http://www.onbunso.or.jp/onken.htm
検定なんか受けなく立って音楽が出来ることには変わりないと私は思っています。よく言うのですが「アメリカ人は英検なんか持っていないんです」と。
ずっとそう思っていた私ですが、数年前からTOEICやフランス語検定を受けてみて、自分の勉強の目標にはちょうどいいし(目標がないと頑張れないから)、自分の力を客観的に見極めるのはそういうものに挑戦することも無駄ではないと考えるようになりました。
私は指揮を始めてからこの4年間、相当音楽の勉強をしてきました。それがどれくらい身に付いたのか自分自身で確認するつもりで、受けることにしました。ここでこうやって書いたということは、落ちるわけには行かなくなりました(笑)。
自分自身を追い込んだ形になります(笑)。
指揮者が試験に落ちるようでは、楽団員のモチベーションも上がらないでしょう。頑張ります。
因みに今月いっぱい申込み出来ますから、興味のある方は受けてみてはいかがでしょうか?私は3級を受けることにしました。

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感性

四六時中音楽のことを考えているかというとそんなこともありません。私は元々文学者を志していて(いまも諦めたわけではないですが)、音楽以上にスポーツも好きですし、大学院で言語学について勉強したりもしています。
実は私の強みはこの「多面性」だと思っています。いい意味でも悪い意味でも「馬鹿」と呼ばれる一徹の人はそれはそれで評価されて良いと思っていますが、私はそういうアプローチは嫌いです。
クラヲタと呼ばれる人がいます。私はそういう人は凄いなぁと思いますが、私もそうなりたいとは絶対に思いません。クラシック音楽が一番で、それだけを極める、というのは誠に視野が狭いと思うのです(しつこいようですが勿論その深さは尊敬に値します)。
私はみなさんがクラシック以外のどんな音楽が好きなのか凄く興味があります。ロック?ポップス?フォーク?演歌?ジャズ?民謡?童謡?ヒップホップ?トランス?ヘビーメタル?パンク?
音楽のジャンル分けには意味がないと思いますが、色んな様式の音楽を聞く人が豊かな感性を持つことは絶対に間違いないと思います。
それと同時に音楽以外の趣味がないと音楽の感性が磨かれないとも思います。酒が好きな人、山が好きな人、サーフィンやる人、パチンコが好きな人、みなさんがどんなことが好きなのか是非聞かせてくださいね。

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練習曲

今日宅急便が届きました。クラリネットのSさんから楽譜が大量に送られてきました。サイトのトップに練習予定曲をリストアップしていますが、凄いですね。これだけ揃うと。
楽譜の問題も当面問題にならなそうで、この分だとここから中プロとアンコールを選んでも立派に演奏会になりそうです。ただ中プロでコンチェルトをやろうかと企んでいて、いまソリストと楽譜の手配中です。
基本的には前プロ→前奏曲、中プロ→コンチェルト、本プロ→交響曲か大きな組曲という線で当面は演奏会のプログラムを組みたいと思っています。色んなタイプの曲をやって方が練習も楽しいですし、演奏会に来てくれる人も飽きないでしょうからね。
練習曲については本当に悩みます。どの曲を選んでも誰かが喜んで誰かが辛い思いをします。みんながハッピーな曲というのはなかなかないんですね。編成というのも悩ましくて、小さければ乗れない人が出てきて、大きければ、コントラファゴットやハープなど手配するのが大変な楽器が出てきます。
とにかく、うちの楽団は色んな曲を練習することにします。演奏会でやるかどうかは別にしてガンガン初見で練習していきます。初見で練習することが楽器上達の近道だからです。
譜面はいくらあっても困りません。これからも可能な限り手配していこうと思っています。

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小節線

うちのオケは初心者歓迎の割には上手な楽団だと思います。音程はまぁまぁいいし、演奏もまとまりがあります。でもここ2週間ずっと言い続けているのは、「フレーズ感」です。
以前このブログで「人間は知らないものは聞こえない」と書きましたが、付け加えます「人間は見た目に騙されます」。みなさんの演奏を邪魔しているのは、「小節線」です。これがないと、何拍子なのか分かりにくいですし、練習の時に著しく滞ります。
しかし私はここ2週間「小節線」が必要悪なのだと感じています。
みなさんは小節線の度に演奏を止めてリセットしてしまいます。
ちょっとお聞きしたいのですが、みなさんはカラオケで歌を歌う時に楽譜を見ますか?私は中学校の頃、明星の(そういうアイドル雑誌が昔あったんです)歌本を友人に借りて歌謡曲の写譜をしていたことがあります。
みなさん楽譜がないと楽器の演奏は出来ないのに、楽譜がなくても歌は歌えますよね。私もそうです。でも本当に音楽をやろうと思うなら楽譜抜きで歌を歌うなんて出来ませんよね?
そして多分楽譜を見たら楽器を持った時と同様に上手には歌えないはずです。
小節線に騙されるからです。
あの縦棒がくせ者なんです。区切っているように見えますから、演奏が止まってしまうんです。でも曲はそういう風には出来ていません。フレーズ毎に流さなくてはいけないんです。
「私は今日も元気で頑張ります」と一息でいうのか、
「私は、今日も元気で頑張ります」と私を強調するのか、
「私は、今日も、元気で頑張ります」と今日を強調するのか、
「私は今日も、げんきで、頑張ります」と元気を強調するのか、
「私は今日も元気で、頑張ります」と頑張るを強調するのか。
たった一つのセンテンスでも5通りの歌い方があるんです。音楽も同様です。
フレーズ感はすなわち「ブレス」です。どこでブレスするのか、少なくとも小節線の上で毎回ブレスをするのではあまりに非音楽的です。
私に指揮を教えてくれた橋本先生はカラヤンのアシスタントをしてコレペティトゥーアをしていたそうで、こんな話を聞かせてくれました。カラヤンは新人音楽家の発掘に熱心で、ある時新人の歌い手が来て、橋本先生がピアノを弾くと歌を歌う前にもう止めてしまうことがあったそうです。
「歌を歌う前のブレスがあまりに非音楽的だったので、そのあとに音楽が出てくるとは思えない」といって返してしまったそうです。
今度の練習からはフレーズ感やブレスについてしっかり指導していきます。指を回す練習よりは簡単だと思いますし、効果は絶大です。

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