辛い別れ

うちのオーケストラのメンバーには4つのステージがあります。
1つ目は「見学者」これは最初に見学に来られてから最大2ヶ月間その身分でいられます。最短で2回目の見学で「入団申請書」を提出出来ますが、2ヵ月の間に出されない場合、一旦参加取り消しになり、再び見学のお申し込みをしていただくことになります。
入団申請書を提出すると「仮入団」ということになります。仮入団していただいてからは楽団の側でも練習参加態度を見ます(決して楽器の上手下手ではありません)。楽団のルールを守れるか、お金にルーズではないか、他人に迷惑をかけないか、協調性はあるか、そんなところを見ますし、その方も楽団を見極める時期になります。
仮入団してから4回の練習参加で「正式入団」となります。楽団の正式な団員となりそれから最低1年間はその身分になります。そしてその後「評議員」となります。つまり最低1年間は練習に来て楽団に貢献しないと楽団の決定事項については関与出来ないことになります。
楽団がしてくれることにしか興味のない方楽団に要求ばかりして自分は何もしない方は楽団の決定事項についての議決権は持たないことになります。
高いハードルではあると思いますが、私は短期で人を集めるつもりはないですし、1回毎の演奏会でメンバーをリセットするつもりはありません。以前にも書いたように私はこのオーケストラの為にホールを建ててフランチャイズにして楽団員も同じ響きを保てるように長い付き合いをしたいと思っています。
そのためにこんなややこしい仕組みをとっているのです。
そして私が楽団員に求める最大の貢献は「練習に参加すること」です。演奏会にだけ出たいアマチュア演奏家は私の求める楽団員像ではありません。勿論全く演奏会に出たくないのでは困りますが(笑)、練習に参加することをメインの目的においてくれる楽団員を大切にしていきます。
さて、大変残念なことに、楽団創立以来のメンバーが参加ご辞退されたり、連絡が取れなくなりました。管楽器ではトランペットとクラリネットのメンバー募集を再開します。
別れは辛いですし、元々人間関係を大切にする私ですからこうすることは本意ではないのですが、楽団を適切に成長させる為に涙を呑んで辞退を受諾しました。こういう悲しみを乗り越えて楽団が成長していくのなら、私はその悲しみを甘受するつもりです。
すべては楽団の為に、です。

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。