独裁者

私は技術的にもそうですが、楽団の運営は私の理念に共感してくれる楽団員が民主的に運営してくれればいいと思っています。ウィーンフィルは楽団員が協議して指揮者を呼んでくるそうですし、ベルリンフィルも楽団員で投票していまの音楽監督ラトルに決めたそうです。
私はアバドという指揮者もラトルという指揮者も指揮者としてはそんなに興味を引かれないのですが、アバドの辞任以降どうやってラトルに決まったのかというドキュメンタリーがあると聞いたので購入してみました。アバドからラトルへの道~ベルリン・フィル首席指揮者決定までのドキュメント

1時間くらいの短いドキュメンタリーですが、選ばれる側の指揮者たちの声なども拾ってあり大変面白いものでした。
いずれうちの楽団も楽団員で音楽性を決めたりできるようになればいいなぁと本当に思っています。
しかし、それとは別のところで、エサ=ペッカ・サロネンが「最近はどこのオーケストラも技術的にしっかりしているので独裁的な巨匠と呼ばれる指揮者は必要ない」と発言したり、ハイティンクも「孤高の指揮者ではいい音楽は作れない」といっているのにはがっかりしました。
二人もと凄くいい指揮者なのですが、「だからあんたらの音楽はつまらないんだ」といいたくなりました。
私の好きな指揮者はみんな一癖も二癖もある変わり者ですが、その代わり出て来る音楽は他の追随を許しません。サラリーマンではないのです。芸術家なのですからそこに「民主制」は必要ないんですよ。
楽団員を怒鳴り飛ばしたり、首にしたり、公演をキャンセルしたり、細かくネチネチ練習したり、妥協せずに自分の音楽を追究し、時にはソプラノ歌手とステージから逃げ出したり、寝たばこで大火傷したり、指揮台からひっくり返って骨折したり、そんな人たちが後世に残る偉大な演奏をして来たんです。
私はアマオケの指揮者ですから、楽団員と一緒に音楽を作っていくと公言していますが、そんな事をプロの指揮者が言っているなんて私には全く理解できません。
とはいえ、楽団運営という意味では大変勉強になりましたし、面白かったですよ。

About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

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