伝統は伝統

うちの楽団は初心者にも門戸を開いてはいますが、決して「オーケストラごっこ」で終わらせようとは思っていません。勿論音楽の伝統には敬意を払いつつ、実態の伴った練習をして、「下手くそでも楽しめる」というところを目指して行こうと思っています。
今日もヴァイオリンの見学者が来てくれました。初心者もいれば、ブランクのある人もいましたが、私は全員に同じレベルの演奏は求めません(この事がオーケストラを冒涜していると受け取られる所以かもしれませんが(苦笑))。みんながそれぞれのレベルで出来る最大の事をやってくれば、あとは作曲者が助けてくれます(笑)。
こういう形でオーケストラをやっていき、大人になってから楽器を始めた人にもオーケストラに入って演奏をしてもらいたいんです。
「社会人の多いオーケストラで皆さんいつ練習しているんですか?」
よく聞かれる質問です。している人は毎日していると思いますが、していない人は毎週土曜日だけかもしれません。でもうちの楽団はそれでもいいんです。
毎日一生懸命働いて、残業もして、帰宅すると楽器の練習は物理的に出来ません。では、そういう人は練習できないが故にオーケストラに入れないんでしょうか?私はそういう人にこそ土曜日に楽しみを持ってもらいたいんです。
音楽の伝統は伝統で、最大限尊重しますし、私もそこから外れて滅茶苦茶な事をやろうと言っているのではないです。
うちは楽器とやる気さえあればどなたでも入れます。楽器の上手な人よりも練習によく参加する人が尊敬される楽団です。音楽性よりも人間性を求めます。
でも、毎週4時間の練習はきっちりやります。
この思いが100年続けば、と思っています。

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

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