演奏中は踵を浮かせて

演奏中は踵を浮かせて、と言っても空気椅子のように足腰を鍛えましょう、という話しではないんです(笑)。
これは特に「ヴァイオリン」奏者に見られるんですが、合奏中に楽譜に数小節休みがあると、本当に休んじゃうんです(笑)。本当に休んじゃうもんだから、合奏の流れからは完全に離れちゃって、再び合奏に参加する時はスピードがなかなか揃わない。
つまり演奏に乗って再始動が出来ないんです。早すぎたり遅すぎたり(号泣)。
こういうのって他のパートでは考えられないんですが、ヴァイオリンだと相当上手い人でもこの「病気」を持っていたりします。
休んでいるのが仕事みたいなトロンボーン奏者からすれば考えられないんですが、嘘のような本当の話しです。。
特に大人になって楽器を始めた人は、基本演奏中は弾きっぱなしな訳です。ソロにしても、ピアノとのデュオにしても、弦楽四重奏のようなアンサンブルにしても。しかし管弦楽では4小節以上の休みなんてのが、たまにあるもんです。
私は楽団員に「休符は休みじゃないんだ!」と口を酸っぱくして言っています。
休符も音符なんです(音を出さないだけ)。休んでいいわけではなくて、音を出さない、という演奏なわけです(ここ重要)。
陸上競技のリレーではバトンをもらう次の走者は、前走者のスピードを殺さないようにある程度助走をつけてバトンを受け取りますよね?合奏でもあの感覚が必要なんです。
常に踵を浮かせて、次の動きに備えて待っている。これが正しいオーケストラプレイヤーのあり方だと私は思っています。
合奏中はどんなに長い休符があっても、流れから取り残されちゃダメですよ。

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

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