アマチュアとはいえオーケストラ

いま、ヴァイオリンやチェロやその他の楽器を習いに行っていて、「いつかアマチュアオーケストラ」に入りたいな、とお考えのみなさんに質問があります。「オーケストラとは何でしょう?」
深遠なテーマであり様々な答えがあると思います。
それでいいんです。オーケストラというのは私を含めて音楽を愛し、楽器の練習に人生をかけた人たちが集う場ですから、色んな思いや、色んな答えがあっていいと思います。
ただ、一つだけそもそもオーケストラの側から楽団員に求める事が一点だけあります。それは「その人がオーケストラで何が出来るか?」という問いです。
オーケストラは「自己実現の場」ではないんですね。一人一人が憧れを持ってやって来て、それが出来れば良い、という場ではないし、個人の最適が集まって全体の最適が実現される、というものもないです。
言葉は悪いですが、オーケストラの楽団員は一人一人が高性能なパーツです。そのパーツがオーケストラの中で「何が出来るか?」だけが求められるのがオーケストラです。
勿論オーケストラで何も出来ない人は入る事は出来ません(だからうちの楽団は楽器のない人は入団できないんです)。自分がやりたい事をオーケストラでやりたい、というのは大抵実現しません(現実です)。
オーケストラの中に入って自分の専門性を生かし、やれる事をやる、というのが楽団員の資質です。
そして、うちの楽団は楽器の上手い下手は求めません。練習に1回でも多く来てくれる、豊かな人間性を持った人を求めています。そういう人たちと一緒に練習していくのがうちのオーケストラの目的です。
裏を返せば、上達したくない人、現状に満足している人もうちの楽団には必要ありません。
あなたには何が出来ますか?

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

新記録!!

今日の練習は通常練習としては新記録の42人の練習参加者でした。演奏会前の練習を除くとこんなに集まってくれた事はありませんが、私の頭の中では楽団員が80人になり、毎回の練習が50人くらいになってくれれば、楽団が安定期に入ると考えています。
こうした楽団の成長に対して明確なイメージが持てない楽団員も多いかもしれませんが、今はまだ楽団の成長期で、辞めて行く人もいるかもしれませんが、新しく入って来る人もいます。
これが、ある時期殆どパートが集まり、楽団の練習が安定して出来るようになる時期がやってきます。その時の大きな問題は「人材の膠着化」(要するに同じメンバーでずっと練習すると雰囲気が固まって来る)なんですが、それはそのとき考えましょう(今考えても何も出来ませんからね)。
さて、この成長期、私が考えているよりも遥かに順調に成長していますが、それでも昨日の練習はコントラバスとファゴットが全滅。チェロがたった一人でした。オーケストラとしては低音楽器が薄いとどうしても薄っぺらな頼りない演奏になりますし、私は音楽監督として、どっしりとした低音の上に音楽を作って行きたいんです。
来年以降トロンボーン、テューバの募集を開始すればまた状況は変わると思いますが、とにかく、今は楽団の成長を止めないように、折角入ってくれた楽団員に充実した練習を提供し続けて行こうと思っています。
幸い弦楽器のセクション練習と、管打楽器セクション練習が徐々に機能し出しています。この事は絶対に結果となって現れると信じています。あと大切なのは「続ける」事です。
音楽の練習はお稽古であり修行であるから続けて行く事が一番大切です。
さて、今日の練習でのポイントを3つ。楽譜への書き込み、随分してくれている人が増えてきましたが、やはり「下手くそに限って書いていません」。先週書いたようにどんな事でもいいから感じた事は楽譜に書き込んでみてください。
次のポイントは「曲のイメージがない」ということです。くるみ割り人形の最終曲は「花のワルツ」ですが、その花は何の花ですかね?明確な正解というのはないと思っていますが、そういう事をイメージする事で、例えば好きな花の写真を貼っておく事で演奏のイメージは大きく変わるものです。
そして、最後のポイントは「弦楽器のピチカート」です。ピチカートが合うようになるまで私はしつこく練習し続けます。年明けにはシュトラウスのピチカートポルカの譜面に取りかかる予定でいます。
短い音でもしっかり合わせる。これはメトロノームをかけて練習する事です。
もう一度書きます。音楽の練習は「続ける」事が何よりも大切です。頑張りましょうね。

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BPO第105回練習報告 2008年09月06日 文京区立文林中学校

今週のスケジュール(途中休憩は適宜挟みます)

12:10 東京メトロ千代田線 千駄木駅 
    2番出口地上 道灌山方面集合(見学者のみ)時間厳守
12:30 文林中学校入校 音楽室は4階になります。
    直接中学校へ来られる方は必ず12時半以降に入校してください。
    それ以前は絶対に絶対に入らないでください。
12:45 (ここから遅刻になります)12時45分までに来ればいいのではなく、
    12時45分から楽器の演奏ができるようにしてください。
    また楽譜は毎週すべての楽譜を持ってきてください。
    第一音楽室 弦楽器合同分奏
    第二音楽室 木管金管打楽器合同分奏

15:15 ミーティング
15:30 合奏(くるみ割り人形メイン)
17:00 合奏終了
17:30 完全退館
18:00 食事会(短時間でもいいので参加してください)

練習参加者42名(うち食事会参加者15名)

ミーティングの連絡事項
・第4回定期演奏会は09年05月02日(土)練馬文化センター大ホールに決まりました。
・第3回定期演奏会が08年12月20日(土)ギャラクシティ西新井文化ホールに決まりました。
・毎週水曜日に楽団の通信がメールで行っていない人は速やかに申し出てください。また、正団員で「グルスケ」の連絡が行っていない人も同様に申し出てください。
・正団員になる方は面談を5分から10分程度行います。楽団に対する要望や、お考えなどを聞きますので、考えておいてください。

楽譜の書き込み

副指揮者候補が楽団の練習をしている時に、私は一番後ろから楽団員を観察することにしています。
指揮者が言ったことをどれくらい楽譜に書き込んでいるか、を見ているんです。
まぁ、私が普段思っている通り、ある程度楽器が出来る人は、実にさらさらと書き込んでいますが、合奏できねぇなぁ、と思わず苦笑しちゃうような人は、黙って聞いているんだか、いないんだか(やっぱり苦笑)。
楽譜の書き方が分からない、という話しをよく聞きますが、それはそれやっぱりオーケストラなんで、色々書き方のお作法なんものもあります。
指揮者をよく見る時は「眼鏡マーク」。テンポを落とすところは「波線」。そういうの書いてあるとオケっぽいなぁ、なんて思いますが、実際はそんなことはどうでもよくって自分が分かればどんなことを書いてもいいんです。
まぁ、二人で一枚の楽譜を見る弦楽器の人は自分だけが分かればいい、というわけにはいかないかもしれませんが、管楽器の人間は自分の楽譜は自分しか見ないわけで、その意味では指揮者のスコアと一緒だともいえます。
私は自分でトロンボーンを吹く時は、日本語で文章を書いたりもします。「姿勢を正す」とか「もっと息を吸え」とか「頑張れ」とか。全部本当の話しですよ。信じられないと思った人はやっぱり楽譜の書き方が分かっていない人だと思います(どうです?)。
指揮者が「かまぼこのようにスパッとした音で」と言ったらかまぼこの絵を描けばいいのだし、「ここは焼きそばを混ぜるように」と言ったら焼きそばの絵を描いておけばいいんです。
ドラゴンクエストが好きなら、「ベホイミ(ガンバレの代わりでもいいし、ちょっと抜いて休めの代わりでもいい)」でも「ギラ(コンフォーコの意味だね)」でも「ピオラ(早く)」でもいいんです。
バカっぽいかもしれませんが、用は分かればいいんです。
ダルセーニョの前に「ルーラ」と書いておけば移動することが分かるし、モレンドの代わりに「ラリホー」だっていいんですよ。
こういうのが分からない人は(というかそっちの方が多いと思いますが)、フォルテのところは赤い線を引いておいて、ピアノのところは青い線を引いておく、なんて方法もあります。
何度も書いていますが、楽譜の綺麗な人は絶対に上達しません。ことに合奏においては。楽譜はいっぱい書き込みをして真っ黒にしてください。その分合奏が上手になり、楽しくなること請け合いですよ。

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