今日は体育の日

今日は体育の日ですが、私みたいに古い人間はどうも10月10日でないと気分が出ません(苦笑)。
さて、体育の日にちなんで音楽家と身体の動きについて少し書いてみます。
楽器を演奏する、という事は間違いなく「運動」です。よく「運動神経が無いから音楽をやっている」という人がいますが、運動神経が無い人は楽器の演奏も大して上手ではありませんし、楽器の上手な人は運動神経のある人なんですね。
私は元々金管楽器を演奏していましたから、一番最初に身体の部分で意識するのが口の周りの口輪筋と息の支えとなる横隔膜でした。
難しい話はしませんが、例えばヴァイオリン奏者なら指の関節や手首や肘の動きについて、意識をしないにしても、理解しておく事は絶対に無駄にはなりませんし、そういう身体の仕組みを知らないで演奏するから、長時間演奏すると疲れたり、腱鞘炎になったりするんですね。
毎日8時間も9時間も練習していれば別ですが、そうでない人が、楽器の演奏だけで腱鞘炎になったりするのは、間違った身体の使い方や姿勢をしているからなんですね。
さて、身体の仕組みとともにもう一つ。
それは楽器の練習は「反復練習」で身体に覚え込ませる事であるんですが、実際は「身体」ではなく、「脳」に覚え込ませるんです。これは実はすべての運動がそうな訳で、運動は筋肉の動きだけではなく、脳が非常に重要なんです。
何回も何回も練習して脳がその細かい動きを覚える(シナプスのネットワークが太くなる)とその動作が苦もなく出来るようになるんですね。
ですから、楽器の習得には絶対にある程度の「反復練習」は欠かせません。その回数が少ないか多いかは人に寄りますが、とにかく脳に確実なルートが出来る事が楽器習得になるんですね。
最後に一つだけ付け加えておきます。
ダンスは苦手。という人は多いかもしれませんが、楽器の演奏もダンスも音楽と身体の動きという意味では共通しています。私はいい音楽家はいいダンサーでもあると思っていますが、皆さんどう思いますか?

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。