言い訳

指揮者のひともぢです。

アマチュアの演奏者は特に技術的に引け目があるからか、とにかく言い訳が多いです。オーボエ奏者がドシャープの音程が取りにくいのはプロでも同様なようですが、ホルンがキツイだの、トランペットがバテるだの、フルートがピアノで吹けないだの、ヴァイオリンが指が回らないだの、枚挙にいとまがありません。

翻って、指揮者というのは音を出さないので、よっぽどのことがなければ、言い訳をする必要が、なくて、例えば練習中に間違って、3拍子のところを2拍子で振っても、何と無く練習が進むこともあります。

然し、その数少ない言い訳をしなくてはならない、いや、言い訳をしたくなるのが、コンチェルトの指揮です。

ここから言い訳開始。

私のような技術の無い指揮者は特にそうなんですが、異なる二つの塊。即ちオケとソリストを同時に仕切るなんてのは、尋常なことではないんです。

ソリストに付ければ、それを聴いて棒を振り、結果としてオケが遅れてしまいます。ソリストが気持ち良く乗れるように、先に振ろうとすると、ソリストを追い出すことになります。

オケをきちっと統率して、尚且つソリストが気持ち良く付けられるようにするには、結局指揮の根本である、指揮者の音楽性を示せばいいわけですが、うちのオケは指揮者の音楽性にピタリと付けるほどの技術がないわけです 。

尤も、偉そうに書いていますが、指揮者として普段人に付ける事を訓練しているわけではないので、基本的な技術の低さでは、オケとどっこいです。

さて、私は過去に三回コンチェルトをやって、二回失敗しています。もう失敗したくない、なんとか克服してやる、と闘志を燃やして三ヶ月。

まだまだ道半ばですが、最近では少しコンチェルトが楽しくなって来ました。ソリストの先回りをしてアゴーギクを付けるコツが分かって来たような気がします。

さて、本番ではやっぱり私がしくじって空中分解するのか、それとも見事ピタリと合うのか、見所満載ですので、是非演奏会に足をお運びくださいね。

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。