第13回定期演奏会

指揮者のひともぢです。

第13回定期演奏会が先週の土曜日、多くのお客様をお迎えして開催できました。至らぬ点、特に演奏面ではお聞き苦しい点が多々ありましたが、温かいご声援に感謝申し上げます。

  
この画像は朝集合した楽員たちです。

さてさて、今回我々は様々なことに「初挑戦」してみました。先ずはオールフレンチプログラムです。

通常アマオケのレパートリーはドイツ・オーストリアものとロシアものに大きく偏っていて、ここにただ1人チェコのドボルジャークを加えるとアマオケのレパートリーの94.7%をカバーできると言われています(ひともぢの勘による数値)。

今回はオッフェンバック、ビゼー、デュカにアンコールのラベルまで全員フランス系の作曲家の作品に挑戦しました。

日本人は農耕民族だがら三拍子が苦手と言われますが、同様に、フランス物の軽快さ、きらびやかさを演奏で表すのは苦手と言われています(ひともぢの思い込みによる感想)。

ドイツ的な生真面目な曲は性に合いますが、フランスの捉えどころのないフワフワとしたそれでいて理屈っぽい感じはどうも上手に表現できないのです。

私はよく言うのですが、ベートーヴェンは一生懸命にさえやれば、感動的な演奏になるのです。然しフランス物は、イヤ、フランス人はそういう堅苦しさを嫌います。

楽しくやろうよ、と。トコトン享楽的愉悦的なのです。これが日本人には合わないのです。

だからこそ、今回我々はフランス物に挑戦したのです。苦手だからやってみる。またはそういう物をやることで、改めてドイツ音楽とは、ロシア音楽とはという物が立体的に理解できるのです。

結果、空中分解こそしませんでしたが、縦が揃わず、軽快さも煌びやかさも表現できたとは言い難い演奏になりました。残念ですが、これが我々の実力です。

でも、やって良かったです。

新しいドアを一つくぐったような気がします。まだまだ練習が足りませんが、課題が明確だということは成長の余地があるということだと思います。今後に是非期待していてください。

さて、それ以外にも、前回から登場したロビーでの「キッズスペース」が今回も登場しました。今回は多くのママさん(パパさん)楽員が協力して、充実したスペースが提供できたはずです。

育児をしている人は活動が制限されます。乳飲み子を抱えて趣味のアマオケに行けない。演奏会に行けない。そんなことだから少子化になるんです。

我々は常識はずれかもしれませんが、自分たちが正しいと思うことはやって行こうと思っています。今後も子供と親とがクラシック音楽に触れる機会を提供し続けます。

そして、今回はそんな話も、指揮者の「プレトーク」ということで、開演前にお話しさせていただきました。

私はお喋りで有名なので、楽員も「出たがりなだけ」と思っているかもしれませんが、演奏会の見どころを話し、楽団の目的を直接お客様に説明するのは、クラシック音楽の敷居を下げるのに役に立つと考えています。

今回はもしかしたら少し欲張りすぎて、平均点が低かったかもしれませんが、理念はブレません。経験を積むことで、次回、さらにその先と、お客様と演奏会を作っていきたいと考えています。

次回は1月です。後楽園の文京公会堂で行います。是非今から予定を空けておいてください。

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。