0から1と1から100

こんにちは、指揮者のひともぢです。

うちの楽団は15年の歴史がありますが、楽員数の最大は97人で、いまは41人です。

一番人数がいた時は、ラフマニノフの交響曲2番なんて大曲ができたし、何よりもコントラバスが9人もいて、トロンボーン、チューバをバンバン鳴らして、映画音楽やバレエ音楽もできましたが、最近は特に弦楽器が少なくて、トロンボーンのない曲を選曲せざるを得ない状況になっています。

これは、何もコロナのせいだけではなくて、どんな組織でも、人数が一定と言うことはなくて、波が寄せては返すように、増えたり、減ったりするものだと思います。

最近入った人は、しきりに「人が減った」とか、「人が少ない」とかいうのですが、40人もいる趣味の団体が少ないわけはなくて、この人数でもやれる曲はいっぱいあるわけです。

ただし、大好きなチャイコフスキーは難しいです。

とはいえ、練習の時に弦楽器のパートが一人か二人という状況は確かに心細いし、実際に音量は出ないわけです。その意味では確かに「少ない」という点は認めましょう。

でもね、私は思うんです。自分でオーケストラを作った時は、私しかいなかったんです。最初っから60人も90人もいたわけじゃないんです。0から1の1は私。そして、1は頑張れば10にも100にもなるんです。

パートが思うように揃わないのは、アマオケの大いなる悩みです。自分の都合の良いようにはなかなかいきませんが、最初っから、それぞれの楽器の奏者が比例して正規分布しているわけではないから、これは織り込み済みだし、そうでないといけないんですね。

その意味では、97人いた時は、幸せだったのかもしれませんが、その分揉め事も多く、落ち着かない状況であったと思います。

要するに、何が言いたいかというと、0から1にする熱量は1を100にするのとは比べものにならないくらい高いものでなくてはいけないし、そこには多くの幸運と、テクニックが必要なんです。

そして、1を100にするには、0から1を作り出すのとは全く別の価値観と概念とテクニックが必要なんです。また、組織は呼吸をするように人数を増やして減りするものだし、楽団の勢いというのも同様に、バイオリズムのある生き物のようなものなのです。

大切なことはぶれないことです。何にためやっているのか、目的と手段を間違えないことです。

正直に書くと私はまた97人にしたいとは全然思っていません。あの時の苦労はもうゴメンだし、あの時のように若くもないので、正直疲れます。

ただ、標準の2管編成の曲ができて、選曲に制限ができないくらいまでには弦楽器の人数は増やさないとな、と思っています。

コロナのこの状況で、なかなか難しいものがありますが、楽しんで楽団運営していけば、その未来はそんなに遠くないと思っています。

About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。