題名のない音楽会21

楽団員に教えてもらったのですが、テレビ朝日の『題名のない音楽会21』で指揮者を募集しているようです。
収録は5月中旬ですから、定期演奏会のあとです。これは駄目元で応募してみるしかないですね。
もちろん本当に出られるとなったらビビりますよ。でも、それが原因で死ぬわけじゃない。そもそも死ぬなんて怖くはないんです。だったら、何事も経験です。常々私は公言していますが、オーケストラなんて振りたくたって、そうは簡単に振れるもんじゃないんです。
駄目元で応募してみます。そしてここを読んでいる楽団員の皆さんで、興味のある方はどうですか、一緒に応募してみませんか?
うちの楽団は楽団内に指揮者を最低2人は持とうと思っています。でないと私がいつまでたってもトロンボーン吹けないからです(笑)。私以外の指揮者はオーケストラの楽器を演奏できて、最低1年間在籍して、楽団員の投票で就任が決まります。
因に投票の方法は「指揮者の就任に反対をする」をとります。「賛成をする」ではなくて、一人でも「嫌だ」という人がいたらその人は指揮者にはなれません。これはかなり高いハードルだとは思いますが、客演指揮者についても、全評議員一致で「反対票がないこと」というのを条件にしようと思っています。
さて、はがきを探すことにしますかね(笑)。

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

伝記

私は指揮者だからというわけではないのですが、オケの演奏家よりも指揮者の方に興味が強くあります。特に巨匠といわれる色んな指揮者が言ったこととかしたこととかが伝説になっていますが、そういうのを知ることが凄く楽しいです。
例えばチェリビダッケはある曲のテンポについて聞かれた時にこのように答えたそうです「それはホールなどの条件によるね」と。つまりは音楽のテンポはホールの響きによって決まるのであって、物理的に決まっているのではないということを言いたいのだと思います。
そのチェリビダッケはフルトヴェングラーを大変に敬愛していて、同時代の他の指揮者のことはけちょんけちょんにいっていたそうです。そういう傲慢なところがある一方とても人間的なのがチェリビダッケの魅力だったようです。
そのチェリビダッケが認めてていた数少ない指揮者の一人にカルロス・クライバーがいましたが、そのクライバーは目が良くなかったのでコンタクトレンズを付けていたそうです。
「どうして眼鏡をかけないのですか?」と聞かれたクライバーは「だって眼鏡をかけたらマエストロ・サヴァリッシュに似てしまうでしょう」と答えたそうです。
さて、漸く登場しましたが、いまそのヴォルフガング・サヴァリッシュの自伝を読んでいます。私の知る存命中の尤も正統的にベートーヴェンとモーツアルトとブラームスを振れる尊敬すべきマエストロです。
音楽の勉強も勿論続けますが、今年はマエストロ達の伝記を集中的に読んでみようと思っています。

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指揮者による指揮者の見方

N響アワーでツァグロゼクの演奏を聴きました。この人は見るのも聴くのも初めてなのですが、初めての指揮者を見る時に指揮者ってどこを見るか分かりますか?
人にもよると思うんですが、私はやっぱりまず、指揮法がちゃんと出来ているか?を見ちゃうんです。その点では純粋に「この人の音楽はどう?」というのが最初に来ないんです。
指揮法ってまずは演奏前のアウフタクトの出し方、テンポの変わり目、ザッツの出し方、この辺だと多分指揮をしたことがない人でも、というか、普通に演奏者ならば見れば上手い指揮者か、下手な指揮者か分かると思うんです。
でも、更にもう一カ所、飲む席で話題すればみんなに感心されること間違いなし!のポイントをお教えしましょう。
それは「指揮者が何もしなくていいところをどう振っているか?」なんです。
指揮者というのは常に必要なものではないんです。極論すれば、始めと終わりだけいればあとは優秀なコンマスが何とかしてくれるもんなんです。まぁ、フォルテだのピアノだののデュナーミクの指示、上でも書いたようにザッツや出番を教えたりすればやることは増えるんですが、それでも「なんにもしなくていいところ」というのが実は「いっぱい」あるんです。
そこをどう振るか、で私は指揮者の技量が分かると思っています。
馬鹿正直にテンポを出している人、なんかとにかく動き出す人、そしてきちんと省エネの指揮が出来る人。勿論そういうところでも曲想を伝えることは必ずあるし、第一楽譜には無駄な音はないので指揮がやることはあるといえばあるんです。
ただ、全部指揮者が完全にハンドリングしたオケなんて大したもんじゃないですよ。逆に指揮者が頼りないからオケが頑張った、という方がいい演奏が出来るという例は枚挙に暇がないくらいです。
因みに何度も書きますが、私は指揮者はベートーヴェンが振れないと評価しませんので、今日の指揮者の評価は後日にとっておきます。

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ダニエル・ハーディング

日曜日の芸術劇場で、ダニエル・ハーディングとファビオ・ルイージの指揮するモーツアルトの曲を見たのですが、皆さんはご覧になりました?
ルイージの方は今年オペラシティでカヴァレリアルスティカーナと道化師を見たのですが、非常に端正な指揮をする指揮者だなぁと感心しました。聞けば私の大好きなヴォルフガング・サヴァリッシュのお弟子さんだというではないですか。どうりで、という感じです。
サヴァリッシュから脂とかコレステロールとかプリン体とかそういうものを除くとルイージの指揮になるのかな?というのが私の勝手な感想です。
そしてもう一人今や全世界注目の若手指揮者ハーディングですが、なんか音楽オタクみたいな成りでして、音楽オタクみたいなソリストはいっぱいいてそれはそれで得体も知れずにもてはやされたりするものですが、音楽オタクみたいな指揮者は多分プロオケではつまはじきでしょうね(笑)。
ある意味オタクというより、すごみのある変人ならいっぱいいるみたいですしそういう人が巨匠と呼ばれるわけですから、常識人である必要はないのかも知れませんがね(笑)。
確かに上手です。それは間違いないです。でもルイージのモーツアルトが割とスッと飲み込めたのに対してハーディングのはモーツアルトのピンクさがちょっと淡いブルーになっていてそれが却って嫌らしいみたい感じがしました。
自分でも何を言っているのか分かりませんが、指揮者の評価なんてそんなもんです(爆)。
彼のブラームスも渋いブラームスというよりもちょっと小粋なブラームスになっていて、ブラームスのいぢいぢとして湿っぽい感じ(交響曲2番はその度合いが低いですが)がいい具合に転嫁されているように感じました。
でもね、私は指揮者はベートーヴェンを聴くまで評価しないんです。逆にいえばベートーヴェンをちゃんと振れない指揮者は指揮者じゃないんです。例えばシャルル・デュトワはものすごく指揮が上手ですし、好きか嫌いかでいえば好きな指揮者なんですが、彼のベートーヴェンで感動したことがないんで、評価点「ゼロ」です。
サヴァリッシュは一般にはそれほど有名な指揮者ではないかも知れませんが、彼のベートーヴェンは壮絶ですしそれにもましてブラームスは神業でした。
願わくばハーディングもその域に早く達してくれれば、我々も長く楽しめるのにねぇ。

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型にはまり、型から出でよ

ベートーヴェンの7番のヒントを掴もうと岩城宏之さんのビデオを見てみました。3楽章のアテンポしてプレストになるところ、右腕を止めて左手でアウフタクトを出し、音が鳴ったら右腕を動かしていました。
斎藤秀雄先生の言葉ですが、「型にはまり、型から出でよ」。音楽の練習はまずは物真似から入るんです。自分の先生であったり、好きな演奏家であったりその人の真似をするんです。特に音符の読めないジャズプレーヤー(これが意外に多いんです)はこういう事をいう人が多いです。
そして、真似をして真似をしてしつくして、そこから脱して自分の型を作っていくんです。
方やクライバーは以前にもお話ししたとおりアッサイ メノ プレストになってもそれほどテンポ落とさないんです。メノ プレストを重視したんですね。クライバーは…ごく普通に振っています。両手でアウフタクトを出していますが、フォルテですからそらそうですね。
なんでこんなに普通に振れるんでしょうか?私が考えすぎなんでしょうか??まぁ、自分とクライバーや岩城さんを比べることが烏滸がましいっちゃそうなんですが、それにしても一流の音楽家は違いますね。
とにかく今週の練習では挑戦してみることにします。上手に出来たら誉めてくださいね(笑)。
さて、先週末で正団員が24人になりました。現在入団申請書を提出されている方を含めて近日中に30人は超えると思います。お仕事や学校の都合でなかなか参加されない方もぜひ、マイペースで参加して欲しいと思います。
自分で諦めては何も始まりませんからね。

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7番のポイント

先週の練習で中学生に聞かせる為にベートーヴェンの7番一生懸命やったんですが、そのお陰で1楽章は練習にもかかわらずものすごく熱の入った演奏になったと思います。
しかし逆に3楽章、おかしなところで引っかかってしまいました。一つは3楽章の練習番号Cに入る数小節前に管楽器のちょっと癖のあるヘミオラがあるんです。ここは早い3拍子なので1つ振りになります。ヘミオラを助けてあげたいんですが、私の技術ではどうしてよいやら…。
3つで振るわけにも行かないし、今週DVDを見てヒントがつかめなかったら、先生にメールで質問してみることにします。
もう1カ所、3楽章で難しいところがあって、次のDに入るところです。ゆっくりからアテンポしてプレストに戻るんです。ここは2拍目を叩かなくては行けないのですが、3拍子の1つ振りで、1拍目をゆっくり叩き、2拍目を早く叩いて3拍目からプレストに戻っていくんですが、2拍目をあんまり早く叩くとプレストがドンドン前掛かりになります。
ここを適当に振って誤魔化すことは出来ると思うんですが、私はイヤだし、みなさんにもそういう風に指揮に合わせることはしないで欲しいんです。ちゃんと私も練習してきちんと音価通りに指揮をしますし、それに合わせて演奏してください。
それと、もしここの振り方が分かる人がいたら是非教えてください。こうやったらやりやすいですという提案でもいいですし、以前やった時別の指揮者はこうしていたということでもいいです。
みなさんも上手になりたいと思っていると思いますが、私もそうなんです。絶対今週中に克服します。

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アウフタクト

3楽章読み終わりました。この楽章も手強いですねぇ。まずはテンポが速いので、楽譜を見ている暇がない。多分本番振り間違うのはこの楽章でしょうね(笑)。え?笑い事じゃない。仰るとおりで(謝)。
ちょっと真面目な話しをしますが、7月の末に東京芸大の公開講座を受けまして、小林研一郎先生の指導を少しだけ受けてきました。先生は「アウフタクトの意味を考えなさい、と大学の時に先生にいわれ、それが分かったのが30歳を過ぎてからでした」と仰っていました。
それ以来私もずっと「アウフタクト」について考えてきましたが、今朝ちょっとしたヒントが閃いたんです。それが先生の仰る「アウフタクトの意味」なのかどうかは分かりませんが、私的には大きく一歩前に進んだ気がします。
結局、指揮というのはテンポを示すだけで、テンポが出たらあとは曲想を伝えるだけなんです。凄く簡略化して言葉で説明するので十分ではないかも知れませんが、曲想を伝えるのは二義的なことで、要するに常にいわれているように「指揮で一番難しいのは曲を始めて、止めることだ」という格言が表していることがすべてなのです。
曲を始める為にはその前のテンポを示す→つまりそれが「アウフタクト」なのです。
指揮者が曲の中で常にアウフタクトを示し続ける、それだけしていれば指揮は役割を全う出来るんです。
こう考えると、「伴奏を振っている人が多くてガッカリします」という小林先生の言葉も合点がいきますし、先生やシャルル・デュトワがよく言っているように「こうした方が奏者が演奏しやすい」というのもよく分かる気がします。
テンポをだすには常に拍頭を示すのではなく、アウフタクトを示す。このことがアマチュアなのに分かった私は天才かも知れません(自画自賛)。
フレーズをどう振ったらいいか、ということについてもこのことが解決してくれたような気がします。
これもコバケンの含蓄に富んだ示唆と、ベートーヴェンの譜面が私にもたらした化学反応でしょう。すごく嬉しい気分です!

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指揮を始めてから

いっつも、真面目な話しばっかりで窮屈じゃないですか?もう練習に来られた方はお分かりだと思いますが、私は決して真面目な人間ではないです。どっちかというとふざけた人間です(笑)。
そういうところは小さい頃から全然変わっていないんですが、実は私はここ数年で凄く変わったんです。
というのも35歳で指揮を始めた当時、私は体重84kgもあったんです。デブですよ、デブ。まぁ、自覚はしていましたが、だからなんだ!って感じでね。でも楽団のある人に「指揮者は見た目って大事ですよね」と言われた時に私の頭にビビビッと電流が走ったんです。
ちょうどその頃食品の会社に入ったこともあり、一念発起してダイエットすることにしたんです。
それまでも私はよくダイエットをしていたんですが、結局はあまり続かなかったんです。無理なダイエットをしていたからなんですね。例えばピザはものすごくカロリーが高いんですが、私は大好きなんです。
ですから「ピザ断ち」なんかをしてみたり…。でも続かないである時にドカ喰いをしてリバウンドですよ(苦笑)。
でも、35歳といえば基礎代謝も落ちてダイエットは大変なんですが、大変なのは気持ちの問題で、頭を使えば簡単なんです。何故ならダイエットは摂取カロリーと消費カロリーの足し算引き算だけなんですね。
私は2年で20kgダイエットしました。いまちょっとリバウンドして66kgになりましたが、それでも18kgです。
ストレッチをしたらちょっとした筋トレをしたり、電車に乗りながらつま先立ちをしてみたり、小さいことの積み重ねも勿論あります。が、基本的には「気合い」ですよ。
私は指揮者になってから、猫背も意識するようになりました。いまではモデル並みとは言いませんが、そんなにひどい猫背ではないと思います。
また、私は右利きなんですが、指揮をする時に左手を使うので、左手を使う訓練もしています。歯を磨くのは左手ですし、鍵を使うのも左手、スプーンやフォークも家では左手を使っています。
今年の1月からはピアノも独学しましたが、こちらは4月くらいに壁にぶち当たってちょっと中断しています。どっかに美人のピアノの先生がいたら喜んで復活するんですが(アホ)。
肝心の指揮の技術や音楽の勉強とはまったく関係ありませんが、私が指揮を始めてから変わったこと、というのは確実にあるんです。

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コンプレックス

どんな人にでもコンプレックスはあって、ない人はいないと思うのですが、稀にいるようですね(笑)。
私は実は身長170cmのくせに足が小さくて24.5cmしかないんです。このこと自体は実はコンプレックスでもなんでもなくて、ただ、足がもう少し大きければもうちょっと身長あったかなと思ったりはします。175cmは欲しかったというのが本音です。
で、足が小さいのはいいのですが、人間は足のサイズがそのまま手首から肘までの長さだってご存じでしたか?つまり私は多分腕も短いんです。
トロンボーンを吹く時に7ポジションが遠い楽器を吹くと「あ、腕短いな」と思ったりはするものの、でもそのこと自体もコンプレックスではありませんでした。
じゃあ、何がコンプレックスなんだ!とイライラしている方もいるかも知れませんが、実は指揮をしだしてから、自分の腕が短いことが気になりだしたんです。
指揮を始めた時は、長い指揮棒を振り回すのが格好いいと思っていたのですが、いまではなるべく短い指揮棒を使いたいと思っています。最近は指揮棒を使わずに指揮をする指揮者も増えましたが、私は指揮棒は使うべきだと思っています。ただ、出来る限り短い方がいい。
でも気がついたんです。格好いい指揮者って「腕が長い」んです。
因みに家田先生は指揮棒は指揮棒を握って折り返して肘につくくらいがちょうどいいと仰っていました。私の腕だと、ちょうど32cmの指揮棒がそのサイズで、現在使っているのは32cmのものです。
1年前にショスタコーヴィッチなんて大編成をやった時は38cmの指揮棒を使ってみたりしたんですが、思えばあの頃は指揮のなんたるかも分からなかったし、子供が大鉈振り回しているみたいなもんでした(苦笑)。
しかし出来ればもう5cm腕が長ければ良かった。と思うんです。勿論いまから伸びることもないでしょうから、無い物ねだりではあるのですが…。
まぁ、コンプレックスを克服する為に人間は努力するわけで、その意味ではコンプレックスは多い方がいいんです。自分に満足したらもう進歩しませんからね。
と、自分に言い聞かせる今日この頃でした(笑)。

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私家版スコアの覚え方

楽譜の勉強しなくちゃいけないんですけど、私は大学院にも行っていまして、その試験が今度の日曜日に2教科、火曜日に1教科あるんです。それが終わってから楽譜とのにらめっこが始まるんですが、ここ1年指揮法講座に通って「指揮者は楽譜を見ながら指揮は出来ない」→すなわち覚えろ!というのを言われ続けました。
一昨日習ったコバケンに至っては「覚えていなくてもいいから」とまで言い切っていました。確かにアマオケを指導するのに指揮者が楽譜を睨んだままだと、誰が弾けていて誰が弾けないのかとか、どこがまずいのか確認出来ないわけです。
やっぱり最低限指揮者だけは事前の勉強が必須だと言わざるを得ないでしょう。
私はきちんとした音楽教育は受けていないので、スコアの見方も全くの我流です。どうするかというと簡単です。全部のパートを繰り返し読むだけです。元々トロンボーン奏者ですから、長い楽譜を読むのには慣れていないのですが、フルートからオーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、ファーストヴァイオリン、セカンドヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスと上から順番に曲の頭から終わりまでひたすら読むんです。
リズムだけの確認ではなく、必ず「ドレミファソラシド」で読みます。クラリネットやホルン、トランペットの移調楽器は流石に辛いので、記譜通りに読みます。
全パート読み終わったら、後は縦のラインのチェックです。どのパートに出の合図をするのか、どのパートとどのパートで和音を構成しているのか、何声で構成されているのか、チェックをして印を書いていきます。
次に全体を横に流してみます。ここでダイナミクスのチェックをして、後はひたすら楽譜を睨みます。岩城宏之さんが言っていましたが、私のような駆け出しの指揮者でもスコアを目で覚えることは可能なんです。
いまでも私はシューベルトの未完成と、ショスタコーヴィッチの5番なら殆どスコアで覚えています。
因みにコバケンは暗譜する時に、頭の中で後ろのページからめくって確認する。といっていました。凄いです!!
橋本先生はフレーズごとに縦に線を引いて覚えるとおっしゃっていました。
色んな覚え方があると思いますが、とにかく私にとって指揮をする、ということはスコアを覚えるということにイコールだということです。最大限の努力をします。

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