ヴィリー・ボスコフスキー

私は2003年の7月に指揮者になってその年の9月にデビューいたしました。
デビューのメイン曲は「美しく青きドナウ」でウィンナーワルツを1つで振りなさい!と当時の楽団の人達からハードルの高いお題をいただきました。
3拍子も4拍子もちゃんと振れない人間にいきなり1つ振り、しかもウィンナーワルツとは!
でも、いい勉強になりました。
そして2010年に長年の念願だったニューイヤーコンサートを行います。
またしても、あの名曲ドナウが振れます♪
楽員を含め、ウィーンフィルの「何年のニューイヤーコンサートが好きですか?」と聞かれるのですが、私はカルロス・クライバーのファンなので89年か92年と答えますが、どうしても無視できない存在があります。
03年にドナウを振った時に「これ、決定版!」といってある友人が勧めてくれたのがボスコフスキーが弾き振りをしたドナウのCDでした(何年のものかは未確認)。
1955年から79年までほとんど四半世紀に渡ってニューイヤーコンサートを作った伝説のコンサートマスター、ヴィリー・ボスコフスキー。
もし私がヴァイオリンが弾けたら絶対に弾き振りをしているのですが、残念ながら彼の真似事さえも出来ません(号泣)。
彼は大げさな表現はしないのに、しっとりとはんなりとウィーン風なのが凄いところです。
ああ、上品なウィーン風。
私の目指すニューイヤーコンサートはここにあるといっていいでしょう。

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元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

理想と現実

「看板に偽りあり」と思われる方も実際にはいらっしゃるようです。
…なんの話だと思いますか?
うちの楽団は「初心者大歓迎」を看板にしているのですが、実際に練習に来ると、「難しい」とか「レベル高い」と思う方もいるようです。
実際にうちの楽団のレベルが高いかといえば、それは天地神明に誓って絶対にそんなことはないんですが、それでも音楽スキル0とか0.5くらいで入って来た方には、うちレベルでも十分に高く見えるらしいんです。
でも、これは私は胸を張ってはっきり言えます。うちはまず、レベルが高いことは絶対にありません。
そして、どんなレベルであろうとも入団していただけるのがうちの楽団です。初心者にレベルを合わせてもっと低いレベルの合奏をしようという楽団ではありません(ここ重要)。
管弦楽の楽譜は、プロが使っているものと同じものです。だから難しくて当然です。初心者用に簡単に書かれた楽譜なんてうちでは使っていないんです。
だから、大変に感じるかもしれませんが、はっきりいっちゃえば「うちより優しい楽団はそうそうありませんよ」ということなんですね。
オーディションもないし、楽器の上手下手は全く問いません(そのかわり人間性は問います)。
昨日の弦練ではハーモニクスについてやっていましたが、はっきり言えば初心者のレベルでは出来ないでしょう。でも出来ないとオーケストラでは演奏できません。
出来なくてもいいと、やらなくてもいいは全然違います。
ただで教えてもらえるなんて、ムシのいい話で、ラッキーなんですよ。そのことは忘れないでくださいね。

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オーケストラは生き物

ウインナーワルツについての取り組みはやっぱり時間がかかるものです。とはいえ、今日の練習ではトランペットパートが素早い対応を見せてくれました。
後打ちの部隊は、ウィーン風への取り組みついて凄く良く頑張っていると思いますが、ファーストヴァイオリンや木管楽器の人達はこれからですね。でも焦ることはありません。これからじっくり半年かけてやって行きましょう。
それにしても私は指揮者として、楽団の設立者として、一つ決めて楽団を作りました。それは、楽員は人間であって楽器が出来れば誰でもいいというものではない、という当たり前のことです。
ちょっと話は変わりますが、金曜日に私はビジネス研修を受けました。財務諸表を読みながら、仮の会社の4つの部門について事業プランを立てるのです。ある部門は市場も縮小、利益も出ていません。しかし人員は全社の1/4に当たる200人もいるのです。
研修は6チームに分かれて行われたのですが、私のチームは私が頑強にリストラや売却に反対しました。その200人は不採算部門ですから、撤退してリストラするのは簡単。売却することも可能ですが、一度同じ釜の飯を食った仲間です。
私はリストラなんてのは経営者として知恵がないということを公言しているとしか思えないんです。
うちの楽団も同様です。私は基本的には「去る者は追わず」ですが、とはいえ去られて平気なわけではありません。
逆に言えば、私はこのオケはゼロから作りましたから、今いる楽員全員辞めても同じ志でもう一度やるだけの覚悟は常にあります。でも意見が合わないからといって、辞めてもらうようなことはありません。
と、同時に練習に楽員をパート名で呼ぶこともしません。私はその人と音楽をしているのであって、例えばトランペットさんとかフルートさんとかそういう風に呼んだり、扱ったりは絶対にしません。
オーケストラは生き物です。その日に練習に来るメンバーで大きく変わっちゃうんですね。私の願いは一つ。毎回全員が練習に来てくれる楽団です。

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BPO第148回練習報告 2009年06月27日 文京区立文林中学校

今週のスケジュール(途中休憩は適宜挟みます)

12:10 東京メトロ千代田線 千駄木駅 
    2番出口地上 道灌山方面集合(見学者は任意)時間厳守
12:30 文林中学校入校 音楽室は4階になります。
    直接中学校へ来られる方は必ず12時半以降に入校してください。
    それ以前は絶対に絶対に入らないでください。
12:45 分奏
14:45 ミーティング
15:00 合奏(今週はピアノコンチェルト20番全楽章やります)
17:30 完全退館
18:00 食事会(短時間でもいいので参加してください)

練習参加者33名(食事会参加は7名)

ミーティングの連絡事項
・第5回定期演奏会は10年01月09日(土)日本大学カザルスホールに決まりました。
・毎週水曜日に楽団の通信がメールで行っていない人は速やかに申し出てください。また、正団員で「グルスケ」の連絡が行っていない人も同様に申し出てください。
・正団員になる方は面談を5分から10分程度行います。楽団に対する要望や、お考えなどを聞きますので、考えておいてください。

基本は楽譜!

ワルツやポルカには一定の型があります。
例えば楽員の中で「ソナタ形式」について説明できない人がどれくらいいるでしょうか?多分自信を持って答えられる人は半分いないんじゃないでしょうか?
……。
パート練習やセクション練習も必要ですが、楽典を勉強する時間も設けようかなぁ(本気)。
ニューイヤーコンサートは曲数が多いので、1回練習するとその次はちょっと間が空きます。たまたまその週休んだりすると、2ヶ月くらいやらない可能性も出てきます。
忘れちゃうんですね(笑)。
昨日の練習も、ポルカでダルセーニョの行き先が分からなくなったりして行方不明になる人が続出しました(まぁ、毎回のことなんですがね)。
練習でも言いましたが、行き先はきちんと楽譜に書いてあります。1括弧や2括弧、リピートマークやダルセーニョ、ダカーポなんかが行き先を示す記号です。
で、大切なのは、それらの記号を理解することもそうなんですが、もし、もし!分からないのなら、分かるように楽譜に書き込むんですよ!!!!
楽譜も読めない、行き先も分からない、そのくせ楽譜に書き込みもしないなんて、練習をなめているとしか思えません(怒)。
楽譜には書き込みをするんですよ。
上手な人ほど楽譜は真っ黒です。キレイな楽譜というのは「恥ずかしい」ことなんですよ!
皆さん、楽譜がなかったら演奏できないですよね!?だったら楽譜にきちんと書き込んで、練習の記録を残しておくものです。

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丁寧に練習しましょう

最近思うんですが、うちの楽団立ち上がった当初から比べて、格段に上手になっているんですが、とはいえ、では一般のアマオケや大学のオケと比べるとどうか?というとそれは天と地ほどの差があるわけです。
例えば、うちの楽団はフォルテは得意だし、テンポが上がった時の炎の固まりのような演奏はなかなか熱いものがあります。
しかし、逆にピアノの柔らかい感じや、ラルゴやアンダンテのゆっくりとした曲はまるで幼稚園児のピアノ演奏のような拙さが目立ちます。
どこかの指揮者が「フォルテは子供の演奏、ピアノは大人の演奏」という名言をされたそうですが、私も全くそう思います。
優雅で柔らかく、甘美でベルベットのような音色と演奏が出来るようになってほしいなぁ、と指揮者としては強く思います。
もっと具体的に分かりやすく言うと、まずは拍通りの演奏が出来ていない。メトロノームをかけて練習している人がどれくらいいるのか分かりませんが、私の感触では9割の人がメトロノームをかけていないでしょう。
合奏の上達、特に高いレベルに行けば行くほどメトロノームをかけて「キッチリはめて」練習することが重要になります。勿論下手くそはいわんやです。
うちの楽団は一つの曲を1年くらいかけて練習します。練習は「出来ないから」するんです。出来るんなら練習は必要ありません。私だって暇人ではないので、練習のための練習なんてしたくないんです。
もっともっと楽譜を読んで、丁寧に演奏する習慣をつけましょう。
人数ばかりの多い下手くそな楽団で、いつまでもいるわけにはいきませんよ。

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BPO第147回練習報告 2009年06月20日 文京区立文林中学校

今週のスケジュール(途中休憩は適宜挟みます)

12:10 東京メトロ千代田線 千駄木駅 
    2番出口地上 道灌山方面集合(見学者は任意)時間厳守
12:30 文林中学校入校 音楽室は4階になります。
    直接中学校へ来られる方は必ず12時半以降に入校してください。
    それ以前は絶対に絶対に入らないでください。
12:45 分奏
14:45 ミーティング
15:00 モーツアルト25番(その間入団面接をします)
15:30 合奏
17:30 完全退館
18:00 食事会(短時間でもいいので参加してください)

練習参加者50名(食事会参加は17名)

ミーティングの連絡事項
・第5回定期演奏会は10年01月09日(土)日本大学カザルスホールに決まりました。
・毎週水曜日に楽団の通信がメールで行っていない人は速やかに申し出てください。また、正団員で「グルスケ」の連絡が行っていない人も同様に申し出てください。
・正団員になる方は面談を5分から10分程度行います。楽団に対する要望や、お考えなどを聞きますので、考えておいてください。

面白くなって来た♪

先々週ブログに書いたうちの楽団の2つのプロジェクト。楽員リクルートプロジェクトと演奏会宣伝プロジェクトの2つのメーリングリストが完成し、動き出しました。
と、同時にインスペクターと3人のサブインスペクターのメーリングリストも動き出し、うちの楽団運営が私の手を離れて、それぞれに動き出し始めています。
楽員が自ら考えて、楽団のために行動してくれれば、きっとこの楽団はもっともっといい楽団になると思うんです。なぜなら私は運営に関しては能無しだからです(指揮者としてよりも力がない(笑))。
今年、うちの楽団は勝負の3年目だったんですが、どうやらあと1ヶ月、無事に乗り切り4年目に向けて、いやさらにその先に向けて確実に前進していると確信しています
楽団運営は自己主張ではなく、自己犠牲の上に成り立ちます。いや、そもそもオーケストラというのはそういう音楽形態のはずです。みんなで、心を一つにしていい楽団にしていきましょう。

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ウィーンの風

ベルリンフィルの夏のコンサートでの定番曲と言えば「ベルリンの風」ですが、今日のタイトルはそのもじり(笑)。
今日の弦練ではセカンドヴァイオリンとヴィオラの方達に、「後打ち」の特訓をしてもらいました。
私の分かりにくい説明とは全然違って、我がコンサートマスターの非常に分かりやすい説明でウィーン風の後打ちについて有意義な練習が出来ましたねぇ。
ただ、最後に私から一言付け加えさせてもらいましたが、このウィーン風というのはいわば、ウィーンなまり。長い歴史の積み重ねの中で出来て来たリズムですから、数学的に分解できたりということではないんですね。
15年くらい前に「1/fゆらぎ」という、人間や自然現象に見られる独自の揺らぎが発見されて、電化製品などにも使われたりしましたが、ウィーン風の後打ちというのは、なかなか数学的には解析できないものなのだと思います。
「ノリ」や「感覚」という部分がありますから、いままで口うるさい指揮者から「拍通り!」とか「合わせて!」と怒鳴られまくっていた、皆さんとしては「どうやってあわせりゃいいんだ」と思うかもしれません。
答えは「考えずに感じましょう」ということになります。
ただ、コンサートマスターの解釈はきわめて論理的で分かりやすいので、ウィーン風をマスターするきっかけとしてこれからの練習に取り入れて行きましょうね。
ちなみに、練習はチェロとバストロンボーンの見学者の方も来られて、ファゴットとトロンボーンとテューバ以外のすべてのパートの揃う豪華な練習になりました。
豪華な練習ではありますが、これが毎週続くように、私は心から願っています。

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元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

BPO第146回練習報告 2009年06月13日 文京区立文林中学校

今週のスケジュール(途中休憩は適宜挟みます)

12:10 東京メトロ千代田線 千駄木駅 
    2番出口地上 道灌山方面集合(見学者は任意)時間厳守
12:30 文林中学校入校 音楽室は4階になります。
    直接中学校へ来られる方は必ず12時半以降に入校してください。
    それ以前は絶対に絶対に入らないでください。
12:45 分奏
14:45 ミーティング
15:00 合奏
17:30 完全退館
18:00 食事会(短時間でもいいので参加してください)

練習参加者37名(食事会参加は15名)

ミーティングの連絡事項
・第5回定期演奏会は10年01月09日(土)日本大学カザルスホールに決まりました。
・毎週水曜日に楽団の通信がメールで行っていない人は速やかに申し出てください。また、正団員で「Grupu(グルップ)」の連絡が行っていない人も同様に申し出てください。
・正団員になる方は面談を5分から10分程度行います。楽団に対する要望や、お考えなどを聞きますので、考えておいてください。