音階

オーケストラに興味のある人って案外オペラやバレエに興味がないように感じますが、私の周りだけですかね(笑)?
私もそれほど詳しくて、好きというわけではないのですが、オケもオペラもバレエも舞台という意味では同じだと思っています。因みに歌舞伎や狂言も同じように好きだったりします。
実はスターウォーズやハリー・ポッターなんてまるまんまそのままオペラみたいなもんで、オペラがとっつきにくいのは(あるいは眠くなるのは)歌で台詞を語るのでストーリーが分からないと簡単に「落ちて」(笑)しまうからなんですね。
あ、因みに「落ちる」というのは合奏中に自分の入るところで入れなかったり、どこ演奏しているか分からなくなって演奏出来なくなることをいいます。
見るポイント、聴くポイントが分かれば、音楽を聴いて退屈だと思うこともないし、オペラやバレエを見ていて気を失う(笑)こともないんだと私は思います。
実は演奏も同様で、演奏するポイントも分からずにがむしゃらに練習しても、上達はおろか、段々つまらなくなっていくものだと思います。効率よく練習して、最短距離で上達するには「ポイント」が大切なのだと思います。
そして、ここからが難しいのですが、その「ポイント」は人それぞれなんです。誉められて伸びる人がいる一方で、貶されて「なにくそ」と上達する人もいますし、基礎練習をやしっかりやって自分に自信を付けていくタイプの人もいますし、とにかく合奏に参加して冷や汗をかいてクチャクチャになって伸びていくタイプの人もいます。
ただ、私(これはあくまでも私の考えです)は上達の最短距離はとにかく音階をさらうことにあると思っています。他の練習がそれより落ちるのではなく、勿論大切です。それ以上に大切なものもいっぱいありますが、合奏で一番役に立つ練習は「音階」だろうと思うのです。
まぁ、この考え方を押しつけるわけではないですが、自分が何を目的として練習しているのか、そのためには何を練習したらいいのか常に自覚しながら練習していくようにしましょう。漫然と練習していても上達はおぼつきませんからね。

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元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

AとE

私は大学で英語学を勉強していたのですが、真面目に勉強しなかったものですから、未だにまともに英語もしゃべれません。でも、語学は昔から大好きで、今でもNHKの語学講座をフランス語、ドイツ語、アラビア語、イタリア語、ロシア語と1週間に5カ国語分勉強しています。
音楽をする人はドイツ語とイタリア語の基礎くらいは勉強しておいた方がいいと思います。何しろ殆どの楽譜の指示語はドイツ語かイタリア語ですから。
私は海外に旅行に行ったらなるべくそこの国の言葉を使いたいと思っているのですが、同様にドイツの曲をやる時は、なるべくドイツ語を使いたいですし、イタリアの曲ならイタリア語でやりたいと思っています。
基本的に「何語であるべきだ」ということではないのですが、なるべくなら「その雰囲気」を大切にしたいと思っています。
音名はドレミファソラシド(これはイタリア系およびフランス系の呼び方です)という以外は、CDEFGAHをドイツ読みします。ツェー・デー・エー・エフ・ゲー・アー・ハーです。シのことを英語ではBといいますが、ドイツ音名ではHハーと読みます。
これを日本ではハニホヘトイロハと呼んだりしますが、私はそうはしません。ハ長調は特に何か理由がない限り、C-dur(ツェードゥア)と読みます。長調は-dur(ドゥア)で短調は-moll(モール)です。
C#は英語では(シーシャープ)ですがドイツ音名ではCis(ツィス)です。嬰ハとは私はいいませんし、D♭(ディーフラット)はDes(デス)で、変ニとは私はいいません。
そんな私でも紛らわしいのはEをドイツ音名ではエーと読むことです。頭では分かっていても「エー」といわれるとAだと思ってラの音を出したりしてしまいます(笑)。
因みに「練習」はドイツ語で『プローベ』、「休憩」は『パウゼ』、覚えておいてくださいね。

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四十肩

考えてみるとこのブログと楽団のサイトでしか私のことを知らない人が日ごとに増えているわけで、そういう人には私はどんな風に映っているんでしょう(笑)。
私は基本的にやかましい人間で、音楽監督というよりは宴会幹事長という趣の強い人間です。ものすごくうるさい一方で、とても皮肉屋だったりします。
指揮者というとちょっと近寄りがたいようなイメージがあったりしますが、私はまったく真逆のタイプだと思います。本当に根っからのトロンボーン奏者で、楽器の練習よりも酒を飲んでいる方が好きなんです。
ところで、個人的な話しなんですが、どうも最近肩の調子がおかしくて、もしかし「四十肩」!?とびびっていたりします。
四十肩で腕の上がらない指揮者なんて、格好悪いというよりも意味が分からないですよね??
どなたか四十肩を和らげる体操ご存じでしたら教えてください。
もしかしたら、8月からの練習で指揮が出来ないかも知れません(号泣)。

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音楽の3要素

音楽の3要素。正確に言えば西洋音楽の3要素ですけど、勿論リズム、メロディー、ハーモニーですよね。サイトの方にも書きましたが、この3つのポイントはきちんと大切にして音楽を作っていきたいなぁ、と思っています。
でね、音楽の3要素というか、楽団の3要素といえば、私は迷わず、人間、楽譜、練習会場の3つを挙げます。こればっかりはねぇ。実際に自分で手配してみないと如何に大変かというのは分からないんです。
大抵の人は出来合のアマオケに入団して楽譜を配ってもらって、毎週練習に行くといつものように自分の椅子があるということを不思議に思わないと思うんですけど、これが実に大変で奇跡的なことなんだと思うんです。
練習会場。仮に30人規模のオーケストラでも、100m2くらいの大きさの練習場は必要で、打楽器の常設も必須になる。これを格安で借りて、しかも毎週安定的に使うとなると至難の業です。
今のオケでは文京区の施設を使っていますが、毎月抽選に行って(ネットでもとれるようになったみたいですが)、とれた!とれない!と毎月やるのは精神的プレッシャーが大きいんです。
楽譜も結構大変です。やりたい曲があっても、譜面がないということが結構あります。まぁ、クラシックの曲をやるのなら大抵の曲は例えば民音とか東京文化会館で借りてくることは出来るんですが、映画音楽をやりたいとなったらなかなか編成に合うのがなかったりします。
そして最後は人間。どこのオーケストラでもまずヴィオラが5プルト迄いるところなんて皆無でしょう。コントラバスが毎週5人来るアマオケなんて幸せだよなぁと思います。
特にうちの場合はこれから作る楽団で全くのゼロからのスタートです。最初の練習に5人かも知れないと思ってびくびくしていましたが、なんとか20人くらいではスタート出来そうです。あと1ヵ月ありますから、勿論フル編成50人を目指して頑張りますが、それでもヴィオラが10人になるとは思えません(苦笑)。
ただね、会場、楽譜も大切ですが、やっぱり私は人間を大切にしたいです。単に楽器が上手な人を集めるのではなく、一生懸命練習出来る人。少しでも前向きに努力出来る人。心から合奏を楽しめる人。そういう人のいっぱいいる楽団になればいいなと思っています。
人は城 人は石垣 人は堀 なさけは味方 あだは敵なり
武田節の一節ですが、私は楽団も一緒だと思っています。やっぱり人間なんです。人間がやるから音楽なんです。ロボットのオーケストラなんてどんなに上手でも私は聴く気が起きないんです。
音楽の3要素、楽団の3要素。私はこんな風に考えています。

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音叉とメトロノーム

土曜日は今のオケの練習で1日を費やしてしまいます。練習が終わると毎週飲みに行きます。いわゆる夜の練習です。これは今のオケに入ってから楽団員の交流ということで毎週やっています。
練習の時って他のパートの人と話すことが出来ないし、ましてお互いのことをじっくり知り合うなんて全然出来ないんです。音楽だけ出来ればいいじゃん。て思う人もいるかも知れませんが、私はせっかく同じ楽団にいるのだから、他の人がどんな作曲家や演奏家やオケや指揮者が好きなのか、音楽以外では何が好きなのか、そんなことも知り合いたいと思っています。
居酒屋に行くと、お酒飲めない人が行きづらい雰囲気なんですが、そういう人も参加してもらえるような感じにしたいなぁと思っています。
さて、8月からの練習ですが、楽器だけを持っていけばいいですか?という質問を受けました。一般にはそうなんですが、実は音楽をするには結構いっぱい道具がいります。
楽器と譜面台は必須ですよね。楽譜を配ったら楽譜も必要(暗譜していても必要です)。楽器のメンテナンスにはそれぞれに細かく道具が必要です。ヴァイオリンなら肩当て、松ヤニ、弦を拭く布なんてのも必要ですよね。
さらに、楽譜に書き込みをする鉛筆(2B以上の柔らかいもの)。因みに私はドイツのステッドラーというメーカーの鉛筆を使っています。先ほど暗譜していても楽譜が必要だと書いたのは、楽譜には書き込みをいっぱいしなくてはいけないからです。
変な話し「合奏」をするには、楽器忘れても大丈夫です。楽譜と鉛筆があれば、合奏に参加する意味はあるんです。
それと、チューナーとメトロノームも必需品ですね。もしこれからメトロノームを買う方は、是非、電子式ではなく、針の振れるやつを買ってください。メトロノームというのは耳で聞くものではなく、目で見るものです。最悪なのは右と左で明滅を繰り返すもの。これでは練習になりません。電子式でも光が右に左に流れるタイプのものはオッケーです。
チューナーは、本当は使って欲しくないんです。チューナーに頼るといつまでたっても音感がつかないし、究極的にはチューニング出来なくなっちゃうんです。勿論初心者のうちは使うのも仕方ないと思いますが、自分で「音叉」でチューニングしようと決めてください。
うちの楽団では、チューニングが合っていない時に「すいません、音叉でチューニングしたんで、まだ完璧じゃないんです」と言った場合には許します(笑)。
今日も長いですね(笑)。それに比してサイトのページビューが落ちてきています。弦楽器奏者のリクルート強化しないと、ですね。

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楽団立ち上げ

私が楽団を立ち上げようと思ったのは、実はマイナスの感情からなんです(笑)。
昨年の今頃、今の楽団の団長と見解の相違があって、もしかしたら楽団を辞めなくちゃ、というところまで行ったんです。楽団を辞めるのは惜しくなかったんですが、私のトロンボーンの実力でも、指揮の実力でも、恐らくここ以外のオケには入れないことは自分が一番よく分かっていたんで、「自分で楽団作るしかないな」と思ったのがきっかけでした。
色んな事をいう人がいて、色んな意見を聞きましたが、最終的に自分で楽団を作ろうと思ったのは、今の楽団は初心者に門戸を開いているという意味では誠に存在意義の高い団体だとは思うんですが、そういう楽団が1つしかなくていいのだろうか?
そして、初心者の気持ちは初心者しか分からないだろうな、という漠然とした思いがずっとあって、幸い私は楽器は初心者だが、楽団の運営には3年間関わらせてもらってノウハウがあった。
最初はネガティブな話しから始まった話しですが、今、はっきり言えるのはもっと初心者や未経験者にオーケストラや室内楽、合奏の場を提供したいし、そういう団体はもっとあっていいのだ、という信念です。
ドイツに行くとサッカーのリーグがいっぱいあって、裾野がものすごく広いそうです。草サッカーチームみたいなのまでが、ちゃんとブンデスリーガの下部組織として認められていて、自治体から助成金をもらったりしているんですって。
音楽って日本では大学アカデミズムの影響もあってものすごく敷居が高いですよね。ちゃんとしたメソッドで勉強しないと間違った演奏法になる(これ自体は合ってますけどね)。ちゃんと演奏出来るようになるまで合奏しちゃいけない。大人になってから楽器を初めても上手にはならない。
全部、その通りですけど、じゃあ、50歳になってからヴァイオリンを始めたら、いつオーケストラで演奏出来るようになるんでしょ?
私は音楽に限らず「多様性」こそが最高のものだと思っている人間です。私の作る楽団は、初心者や合奏未経験者にも門戸を開きますが、決して下手くそであることを良しとする楽団にはしたくないし、逆に上手であれば最高の音楽だという単一の価値観を押しつけようとも思いません。
これからこのブログでは楽団に関わる様々なことを書き残していこうと思っています。楽団員の書き込みはここへのコメントや楽団のサイトに書けるようにしておきます。楽団員とも双方向でコミュニケートしていきたいし、うちの楽団に興味を持ってくれるすべての人から色んな意見を聞いていきたいと思っています。
あくまで理論ではなく、演奏の実践を通して、常によりよい状態を目指していければ、と思っています。
なんか、堅い話になりましたが、初日ですしね(笑)。それに私は話しが長いんです(爆)。楽団員のみなさんは覚悟しておいてくださいね。

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