誰か個人のことを念頭に言っているのではないという事を最初にお断りしておきますね。
オーケストラで合奏する時に、私が凄く重要視するのは「並び」なんです。管楽器なんかはパートをパート員で決めてもらっていますが、もし私が本気で演奏会をするとなったら全員の席は私が決めます。
少なくとも現時点で、弦楽器の席順は私とコンマスとで決めていますが、実は「席順」というのは凄く大切なんです。
皆さんも「誰々さんの隣だと弾き(吹き)やすい」とか言う感覚ありますよね?
私はトロンボーン奏者であったのですが、オケをやっていた4年間殆どファーストを吹いていたんです(単に人数不足です)トロンボーンのファーストは勿論セカンドとバストロンボーンにザッツを出してセクションをまとめる役割があるんですが(そんな事出来ていたかどうか分かりませんが少なくとも意識はしていました)、演奏者としては隣に座るトランペットの首席につける、という重要な仕事があるんです。
因にトロンボーンは席が指揮者から遠いので、指揮者を見る事も大切なんですが、コンマスのボウイングを良く見てずれないようにするというテクニックを使います。
勿論合奏の経験者はこれくらいの事はわけなくやっていると思います(やっていないのでしたら、来週から是非)が、いくら私が指揮者やコンマスを見ていても、横のラッパの首席がずれていると苦労するんです。
逆にラッパの首席が指揮者よりもコンマ数秒早くザッツを出してくれると、トランペットとトロンボーンの5本がピタッと揃って出られるんですね。
私がファーストを吹いていた時に言われた一番嬉しい言葉は、セカンドとバスの奏者に「凄く吹きやすい」と言われた事でした。これはうちの楽団の首席の奏者みんなが同意してくれると思いますし、もし、自分がファーストを吹く時にセカンドの人が吹きやすいと思ってくれていないのだとしたら、それはアンサンブルとしてはまだ未成熟だという事です。
これが弦のプルトも一緒です。「あの人の隣だと弾きやすい」とそういわれる奏者になりたいと思いませんか?
私も指揮者として、私の指揮だと演奏しやすい、と言われるような指揮者になりたいです(今度楽団員にアンケートとってみましょうかね(笑)?)。
毎週の練習では、私は楽団員の座っている位置を凄く重要視して、意識しています。
皆さんは自分の演奏だけに集中しないで、隣の人の事を少し意識してみてくださいね。
About NO Masaharu
元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。