指揮者のひともぢです。
この週末、私の事を大変可愛がってくれた、札幌の大叔母の訃報を聞き、悲しみのまま練習したのですが、明けて今朝、数年前より心の隅に引っかかっていた、心の師匠サヴァリッシュの訃報が届きました。
皆さんにも色々と好きな指揮者、嫌いな指揮者がいると思いますが、私にとってサヴァリッシュ先生は特別な存在でした。
私は指揮者たるものベートーヴェンが感動的に振れなければならないという定義を持っていますが、彼がN響で振った7番は私の腰を抜きました。
それまでつまらないと思っていたサヴァリッシュの指揮。優等生的で鼻につくN響の演奏。その両方がサヴァリッシュの棒で一変したのです。
その後聴いたブラームスで私の疑問は確信に変わりました。
彼はカラヤンやクライバーのような棒は振りませんが、それでも舞踏の権化である7番でしっかり踊りきってくれたんです。
残念でならないのが、先生が最後に振った2004年のブラームスの一番を聴きにいけなかったことです。
新日本フィルで働く友人に「会いに行くなら早い方がいいよ」と言われていて、近いうちに先生の自伝にサインしてもらおうと思ったのに、叶わぬ夢になりました。
少しでも先生に近づけるように精進しますので、天国から見守ってください。ご冥福をお祈りします。
About NO Masaharu
元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。