第700回練習

指揮者のひともぢです。

一年前はこんなことになるとは夢にも思っていなくって、今年に入っての環境の変化は、私が53年生きてきて最大のものだと言っていいと思います。

700回目の練習を終えて

自分で始めたこのアマチュアオーケストラをどう続けていくのか?毎日自問自答しながら、いろんな人の話を聞き、そして外部から情報をインプットしています。

何が正しいのか分からないことは、人生でも珍しくありませんが、自分一人の人生ではなく、オーケストラという組織はとても多くの人の人生が複雑に絡み合っています。まさに、社会の縮図なのですね。

3月に自主練習に切り替え、4月から二ヶ月間は、緊急事態宣言を受けて、活動を自粛しました。6月から練習を再開し、毎回感染症対策をやれるだけやって、続けていますが、それでも、毎週、ああ今週は練習できてよかった、と思い、来週は練習できるだろうか?と不安に思う日々です。

そして、今日文京フィルハーモニック管弦楽団は700回目の練習となりました。2006年8月から練習を始めて、14年間、ちょうど一年50回ずつを14年続けて700回です。

私は「継続は力なり」を座右の銘としており、この楽団は100年続くことを目指して立ち上げました。

100年続くと計算上は5000回の練習になるはずですから、道のりの14%を過ぎたところと言えます。

楽団運営も10年を過ぎて、基礎はできたかな?と思っていたのですが、コロナショックはそんな甘い見通しを木っ端微塵に打ち砕いてくれました。

当たり前のオーケストラの合奏が出来ない世界があるとは思ってもみませんでした。

しかしながら、継続は力なのです。やれることをやって続けることでしか、生き残ることは出来ないでしょう。

楽団としては、出来る感染症対策を行いながら、地道に練習を楽しんでいこうと思います。

もしかしたら、恐竜が滅亡したように、オーケストラも滅亡するのかもしれません。そんなことは起こって欲しくないし、あり得ないという思いもありますが、形あるものは必ず壊れます。

国や組織がそうであるように、生命がそうであるように。

しかしそうであるならば、私は絶滅危惧種であることを自覚しつつ、生にしがみついていこうとします。

もし、世界中のオーケストラが絶滅するとしても、最後に滅びるのは文京フィルハーモニック管弦楽団であることを目指します。

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About NO Masaharu

元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。

練習再開にあたって

6月に入り、緊急事態宣言が全国で解除されてから、文京フィルハーモニック管弦楽団は都内の施設で練習を再開しました。

楽員の中でも様々な考え方があり、練習参加者は全楽員の半分くらい、通常練習の2/3くらいのメンバーが集まっています。

国が平常の暮らしと言っているんだからいいじゃないか派と、第二派が来るようなことは控えた方がいいんじゃないか派と、多分それ以外にも様々な考え方があると思います。そうした中でなぜ練習を再開したのかについて書いておこうと思います。

2メートルの距離をとって合奏しています

まず、感染症にかかることは罪ではありませんし、謝る必要があることでもありません。これは間違い無いです。感染症は人に迷惑がかかるから、という風に「感じる方」がいるのは否定しませんが、そもそも論でいえば、感染症対策をしっかりやったかやらないかすらどうでもいいんです。

その証拠に、感染症対策をしっかりやっている医療従事者でも感染する人がいます。つまり、しっかり対策をしている人ですら感染するのですから、感染を防ぐことは相当難しいことですし、それは言われているように死亡率の違いやワクチン、薬の有無などありますが、風邪やインフルエンザでも同様だったわけです。

芸能人やスポーツ選手が感染したら謝罪をしていて、曰く「ご迷惑をおかけして」。それはそうですが、病気なのですから仕方のないことです。誰だって好きでかかっているわけではないのですから。それを「感染症対策もせず」と言って他人を叱責するのは、気分の問題であって、自粛警察やマスク警察のように行き過ぎた、正義の暴力がまかり通ることになるわけです。上述のように医療従事者ですらかかるのですから。

では、医療従事者ですらかかるのだから、一切家から出ない方がいいのだ、というゼロリスク理論を唱える人もいます。それも考え方です。危ないことは一切やらないで、外出もしない、人とも話をしない、オケの練習なんてもってのほか、という人もいらっしゃるでしょう。

その考え方は否定できませんが、そういう人はそもそも練習には来ないので、楽団が練習を再開しても、影響ないし、他人の行動を制限することもないです。

硬いフェイスシールドでは演奏しにくいので、こういう工夫もしています

問題は、結局のところ、練習はしたいけど、コロナは怖いという考え方です。

結論から書けば、それは「個人の感じる程度問題」ということに落ち着きます。

本当の意味での「感染症対策」ということであれば、練習のある土曜日だけ一生懸命やってもダメです。平日通勤電車に乗り、会社や学校へ行き、飲み会や会食をしている人はウイルスを保有している可能性があります。

リスクをゼロにしたいのであれば、そういう平日の行動すべてをアマオケが管理しなくてはなりません。平日一歩も家から出なかった人だけ、土曜日の練習参加を認めますw。このおかしな論理矛盾はメビウスの輪やクラインの壺のようなものなのです。

演奏しにくくても、フェイスシールドを着用して合奏します

では、上にも書きましたが、程度問題ならば、感染症対策なんて面倒くさいし、結局かかるかかからないかは運なんじゃないの?という極端なことを考える人もいるようです。しかし、それは間違いです。土曜日の感染症対策は無意味かというと、そうではありません。仮にウイルスを持っている人が参加したとした時に、感染症対策を行うことで、クラスター感染を防ぐことができます。

しつこいようですが、クラスター感染をゼロにしたいのであれば、接触をゼロにすることです。しかしそれが現実的でない以上、そこから先は「程度」問題ということになります。例えば、借りる練習会場や食事をするお店のルールに従い、さらに参加する各人が手洗いや消毒に努めることにより、感染のリスクは下げることが可能です。

そうしたことを全て考えた上で、「結局うちの楽団は何を一番大切にしているんだっけ?」ということを問うたときに、出てくる答えは、「練習とコミュニケーションを大切にしてきた」ということです。

あとで、コロナがいつか笑い話になった時に、または別の何かのせいで楽団活動が制限されるようになった時に、今回のことを思い出す意味で、今日のエントリを行いました。文京フィルは自分たちの価値観を守るために、楽員の多様性を認めつつ、今後も「できうる限りの感染症対策」を行なった上で、活動を続けていきます。

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カルテット

わらわらわらび餅です。
今日会社のパソコンに「今週の予定」と入れようとしたら、なぜか「今秋の予定」に変換されました。
だいぶ気が早い。

突然ですが、楽器の上達のために一番大切なことは何でしょうか。
楽器をやっている人、特に大人から始めた人は皆、自分なりの答えを持っているのだろうと思いますが、私が思う一番大切なことは、「良い音のイメージを持つこと」です。

「自分の出したい音」−「自分の今の音」が今の自分に必要なものなので、それを一歩ずつ埋めていくのが確実な方法だと思うのです。
それには、ゴールの正しいイメージを持つことが本当に大事ですね。

自分の今の音を把握するために、練習を録音して聴くというのは良い方法です。私もよくやっています。
娯楽として聴くのではなく、教材として、足りない部分は何かを探すように真剣に聞くことが大事と思います。(もっとも、娯楽として聴けるほど上手ではないですが。。)

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最近、とても久しぶりに民放のドラマを見ています。
「カルテット」というドラマなのですが、会社の隣の席の人が「餅子さんにぴったりのドラマがあるから見てみて」と勧めてくださったのです。
初回から欠かさずみていますが、テンポが良くてなかなか面白いです。
一つだけ違和感があるのが、、
唐揚げにレモンをかけただけで、あんなに怒るビオラ弾きは見たことがないです(笑)
私の知っているビオラ弾きは大抵、喧嘩を好まない穏やかな人が多いです。(もちろん私も。)

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わらび餅です。
好きな作曲家はプロコフィエフです。好きな果物はスイカです。

室内楽の練習

5月1日に文京フィルハーモニック管弦楽団創立10周年記念演奏会第二弾として、室内楽の演奏会を行います。あ、相変わらず体調が悪くて、酒が全く美味しくないという情けない指揮者ひともぢです。

オーケストラの原型が室内楽、特に弦楽四重奏にあることは、ちょっとクラシック音楽に詳しい人なら誰でも知っていることだと思いますが、簡単に言えば、音楽は4声、ソプラノ、アルト、テナー、バスという混声四部合唱の編成が基本になっていて、それを楽器に置き換えると、ヴァイオリン1、2、ヴィオラ、チェロの弦楽四重奏になるわけです。

人間が一度に聞き取れるのが、大体4声部くらいだと言われていて、ワーグナーなんて人は7声部も8声部も書いていて、豪華なことこの上ないのですが、人間には「わーんとなっている」としか聞き取れない人も多いようです。

人数が100人のオーケストラになっても、大抵の場合は四部が守られていて、それを各楽器が音色や音量で組み合わさるというのがオーケストラの仕組みなのです。

演奏する方も、実はオーケストラだと、ファーストヴァイオリンが20人近くもいて、3人くらい弾いていなくても、全然影響がなかったりするわけです(あくまで、うちのオケの場合、ですよ(笑))。しかし弦楽四重奏だと、すべてのパートが一人ですから、その重要度は増すわけです。

お互いを聴き合わないといけない。音程もシビアになる。何よりもそれぞれの人のニュアンスをどう揃えていくかで、演奏にも雑音にもなるわけです。

プロは、楽器を使って、会話をしながら演奏できますが、技術の拙いアマチュアはそうは問屋が卸しません。走っちゃう人、間違えちゃう人、落ちちゃう人。

昨日は、本番前に1ヶ月一度行っている全体発表を行いましたが、演奏会1ヶ月前だというのに、ほぼ現代音楽にしか聞こえないチームが1/3。練習が足りていなくて、5歳児のエリーゼのために張りの演奏が1/3。なんとか一生懸命練習していて、あと1ヶ月仕上げられそうなのが1/3と結果がはっきりしてきました。

技術的なことは、昨日今日で格段の進歩はしませんが、まずははっきり自分の意思を主張して、みんなと音楽を通じて会話をしようとしている人は、先月よりははっきり上達しています。

丁寧に個人練習だけしていても、室内楽は上達しません。個人練習をするのは当たり前ですが、何よりも、とにかくチームで練習することです。この回数が、いい演奏か、雑音かを分ける分水嶺になります。

あと、1ヶ月でどれくらい仕上がるか?そして室内楽で演奏会をやった文京フィルが、本来のオーケストラ合奏に戻った時に、どれくらい音楽力が高まっているか?音楽監督としてはとても楽しみになってきました。

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2週間ぶりの練習

先週は体調が悪くて練習を休んでしまいました。指揮者のひともぢです。

指揮者というのは、慢性的に肩こりを抱えているものだと思いますが、晩年のカール・ベームやギュンター・ヴァント、私の心の師匠のヴォルフガング・サヴァリッシュのように、力の抜けた、それでいて緩まない指揮が出来るようになれば楽しいだろうなぁと思っています。

指揮者にとって練習が楽しいというのは、どういうことか考えてみました。

プロの場合であれ、アマチュアの場合であれ、やはり指揮者にとっては棒だけで、意思が伝わり、自分が思った通りの演奏が出てくることが最大の楽しみだと思います。ヂュナーミク、アコーギク、そして歌い方まで、自分の棒にピタリとつけてくれて、なおかつ演奏者の側からの提案が「マエストロこういうことですよね」と会話のように出てくる演奏をしてくれれば、指揮者にとって最高の瞬間であることは間違いないです。

ところが実際には、指揮者は「全然棒を見ていない」と言って長話を始め、楽隊は「あいつの棒はわかりにくい」と言って、その長話をうんざりして聞いている、という負の連鎖が断ち切れずにいるような気がします。

私が指揮を始めたきっかけは、トロンボーンが暇でどうしようもなかったからではなく、元々、音楽の勉強をきちんとしていなかったので、指揮者が何をしているのかを知りたくて、指揮の本を読みだしたことからです。

アマチュアの音楽家は、自分で指揮をすることはほとんどないので、指揮者が何をやっているのか、よくわからないまま演奏していることがほとんどです。よくわからなくても、腕の振りや表情で、なんとかできる部分は確かにあります。でもそれは「わかっている」とは言えないのですね。

指揮法教程 斎藤秀雄著を読むのが一番よくわかりますが、ここまででなくても、こんな本もあります。指揮のテクニック クルト・レーデル著こちらは、簡単ですし、すべてのアマチュアオーケストラ奏者にお勧めできます。

これくらい読んでおかないと、奏者とは言えないと私は思っています。

私は、たまに指揮者の友人と飲んで、指揮について話をすることをしています。同じ指揮者通しならではの悩みや、苦労などは、やったことがある人でないと分からないことも多いです。

指揮をしたことがなくとも、ちゃんと指揮のことをわかっている奏者もいます。そういう人と、音楽について話をするのはとても楽しいものです。

理解する、ということが一番「楽しさ」につながるのだな、と2週間ぶりの練習で感じました。

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分奏についての話し合いとアンサンブル

今日は東京マラソンですね。私は5年前に東京マラソンに当選して5時間40分で完走しています。指揮者のひともぢです。

昨日の練習では、弦パートと管打楽器パートに分かれて分奏をどうするか話し合ってもらいました。絶対権力者である音楽監督はその話し合いには加わらず自主的に話し合ってもらいました。

先ずは、どうして分奏をするのか?目的は何なのか?そこをしっかり話し合い、その話し合いでは人の意見を否定しないこととお願いしました。

どういう結論になったのかの報告はまだですが、話し合い嫌いな人もいるし、無駄だだと思う人もいると思います。自分からは意見が言えない人もいます。

逆に話すのは得意だけど、人の話を聞けず自分の話ばかりする人、目的の話をしているのに手段の話におちいる人。

今の所、話し合いが上手くいってるかどうかわかりませんが、話し合いも技術なんです。やり続けるとそれが文京フィルのスタイルになり、伝統になると思っています。

オーケストラを自主運営するには話し合いは避けて通れません。一部の人が決めていいなら、今まで通り創設者で指揮者が決めますが、その人間がいるうちに、新しいスタイルを定着させたいのです。

人の話を否定せずに、他人の意見を聞いて、自分の意見と混ぜて新しいことを考え出すのはテクニックです。だから誰にでも習得可能です。

日本人は意見が違うとその人の人格まで否定するDNAがあるようですが、テクニックだと思えば簡単に習得できるものです。

やり続けていくうちに、出来るようになります。

さて、その後5月の室内楽の演奏会の練習になりました。みんなの前で発表して、演奏後に仲間からコメントをもらいました。

自分の演奏について、こうしたらいいという提案もなかなか、素直には聞けないと思いますが、これも大切な練習です。客観的な意見は個人練習の何倍も密度が濃いはずです。

特に弦パートは普段の合奏は複数人で弾いているのが、アンサンブルだと1人1パートで丸裸です。これをやることにより精神的にも技術的にも上達することは間違いなしです。

そのためには「考える」ことです。漫然と言われたことをただこなしているだけではダメなのです。

どうしてこの練習をするのか?何故出来ないのか?どうして、ああいうアドバイスをもらったのか?何をしたらいいのか?

目的意識を持って練習していく楽団をして目指します。

今日はいい練習が出来ました。

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どこまで遅くしましょうか?

展覧会の絵がすごく難しくて難儀しています。お早うございます。指揮者のひともぢです。

うちの楽団は一つの曲を大体一年がかりでさらっています。最初の半年くらいは、曲に慣れるためにひたすら通します。

然し展覧会の絵は「とにかくゆっくりやってくれ」と要望が出て、今、非常にゆっくり練習しています。

ザックリと半分のテンポでやっていますが、この段階で指が追いつかない、間違える、ザッツが揃わないのでは、普通のテンポでは手も足も出ないわけです。

では更に遅くするかというと、遅すぎても練習にはならないと感じています。

ちょうど自動車の高速道路教習と同じで、時速20キロで完璧に出来たとしても、40キロでは別の話で、80キロでは別次元です。でも、高速道路に乗りなれて仕舞えば全てどうってことなくなります。

最初に戻って、だからこそ早さに慣れる事が必要なのだと私は思うのですが、ただ単にザッツを揃えるために、テンポを合うまで遅くする、と言うのは練習にはあまり役に立たないと思っています。

本当に指揮者にとってテンポのことだけで悩んでいるみたいなものです。練習になるゆっくりしたテンポを設定する。本番のテンポ設定する。いつまでも悩みは尽きません。

さて、練習終わりに久々に文京フィルとしてイベントに呼ばれて行きました。4年前にも参加したRadixの会の総会です。

  

金管10重奏の画像は機会を改めて紹介しますが、トランペッター2人が余興のテキーラを吹きました。

400人くらいのお客様に喜んでいただけました。

終電がなくなるまで打ち上げて、雨をやり過ごしての帰宅でしたとさ。

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楽団運営は話し合いで

東京は異様な暖かさですが、日本各地では嵐になっているところもあるようで、そう言えば以前は海外からこのブログを読んで入団してくれた楽員もいました。こんにちは、指揮者のひともぢです。

昨日は練習に入る前に、練習内容をどうするか、見学者も含めて全楽員が、弦楽器と管打楽器に分かれて話し合いをしました。

今まで練習内容を色んな形で決めていました。最初は音楽監督が決めて、その次にはパートリーダーの協議で決めたり、弦楽器にはトレーナーを入れたりしました。

それぞれいいところも、悪いところもあり、今回は普段思っていることを含めて、メールではなく直接話し合いをしてみました。

私の顔色を伺うことのないように、音楽監督は同席しなかったのですが、活発な意見交換が出来たようです。

私は話し合いにあたり一つだけルールを決めました。「他の人の意見の否定は禁止、悪口は音楽監督の事のみOKで、他人を批判しない」というものです。

自分のことを棚に上げて、意見するのが憚られる風潮がありますが、どんな形であれ意見が出にくい雰囲気が楽団崩壊の始まりです。

先ずは意見は出す。他人の意見は言っている人がどうこう思う前に、そういう意見があるんだ、ということを認識する。という事が大切だと思います。

その後、決めたり、実行するときには、ある程度の責任は伴いますが、意見は無責任に、意見ですよ、批評や批判ではなく、意見は無責任に出して見るのが、組織を変革する第一歩になるとおもいます。

文京フィルはこれからも、楽員の話し合いを通して、楽団運営をしていきます。

あの人がこんなこと思ってるんだ、とか、新しい発見がいっぱいあった1日でした。

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耳の痛いことを言ってくれるのが本当の友人

指揮者のひともぢです。先週逮捕された清原和博とは同い年で少なからずショックを受けていますが、同期の桑田真澄さんが「小姑のように言っていたし、それが言えるのは僕だと思った」というコメントがありました。

これは想像ですが、桑田さんは、清原のことを思って色々口うるさいことを言っていたのだと思います。

然しそれを3年前くらいに拒絶され、今回の逮捕になったのだろうと思います。

アマオケでは行動について、生き方についてアドバイスをすることは殆どないですが、一番悩むのは、演奏についてアドバイスをする時です。

頼まれもしないのに、余計なことを言って気を悪くしないだろうか?

と相手のことを気にすると、何も言わない方がいいのだろうか?いや、それでは相手のためにならない。と、堂々巡りをして、結局言わないのか、あるタイミングで言うのかを決断するわけです。

言わなければ何も変化しませんが、言った後に、相手が喜んで受け入れる場合ばかりではありません。怒ったり、反論したり、取るに足らない言い訳なんかして、「そんなんだから、あなたはその程度なんだ」と思ったりもします。

また、微妙な態度で、その後よそよそしくなるようなこともあり、「あーあ、こんなんだったら言わなければ良かった」と思うこともあるでしょう。

私は指揮者なので、一方的に言うばかりで、楽員の憎悪の対象(笑)になっているわけですが、私は私のために人に何かを言うという事はしません。

その人が、前よりもいい演奏ができるように、全体のまとまりがつくようにアドバイスをします。

結論めいたことを書きますが、これは本当に難しいです。アマチュア同士のアドバイスの仕方というのは。

ただ、ひとつだけはっきりしていることがあります。どんなアドバイスであったとしても、いや、仮に悪口でさえ、それを受け止めさえすれば必ず自分の栄養になります。

良薬は口ににがし。

そして耳の痛いことを言ってくれるのが「本当の友人」だと思います。何も言われなくなったらオシマイ。です。

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文京区民でなくても大歓迎です

指揮者のひともぢです。

演奏会後しばらく時間が空いてしまいましたが、決して遊んでいたわけでなく、来年の楽団創立10周年記念イヤーに向けて、いろいろな準備をしていました。

来年は演奏会を3回やります。1月の第14回定期演奏会は響の森文京公会堂文京シビックセンター大ホールで1月9日に。イレギュラーですが室内楽の演奏会を第14.5回定期演奏会と題して、日暮里サニーホールで5月1日に。そして、現在第15回定期演奏会の会場を楽員総出で探しているところです。

アマチュアオーケストラにとって演奏会場を取るというのは一大イベントです。大抵のホールは「抽選」ということになっています。都内には大学オケを合わせて400以上アマオケがあると言われていますが、演奏できる会場はそんなにいっぱいはないわけです。

抽選ですから、外れてしまうと次の会場を探さなくてはいけないし、やっぱり都心に近く、駅から近い会場は人気が高いので、あっという間に埋まってしまうからです。

なんとか、第15回も文京公会堂でやれればいいなと思っております。

さて、毎週の練習も鋭意行っています。うちの楽団は下手くそな楽団ですが、自慢できるのは、毎週の練習でパートがほとんど埋まっている。ということです。よく聞く話ですが、アマオケに参加したはいいけど、練習の時にはほとんど人がいなくて、演奏会間近になると、トラの人が大量にやって来て、演奏会も誰だかよくわからない人とステージに乗っているというのです。

練習の時にパートが足りない、特に弦楽器がいないというのではオーケストラではなく、吹奏楽に近い感じになってしまうでしょう。

うちの楽団はそんなことはありません。ヴィオラもコントラバスも必ず練習に参加していて、パートが欠けることはほとんどなくなりました。時にはハープもテューバも揃っていたりするくらいですから。

さて、そんな文京フィルですが、まだまだ仲間を募集しています。

最近聞いた話ですが、文京フィルという名前なので、文京区民でないと参加できないと思われている方がいるようですが、全然そんなことはありません。

千葉県、神奈川県、埼玉県からも、都内各所から参加しているメンバーもいますし、現在では、愛知県とか京都府とかに転勤で行ったメンバーも、数ヶ月に一回の参加率になりますが、メンバーとして練習に参加してくれています。

ちなみに、一番遠いメンバーは中国の上海から通ってきます。年に4、5回しか来られませんが、それでも帰国するたびに、練習に参加してくれています。

どうして、そんな遠くから通ってくると思いますか?

それはメンバー同士が仲がよくて、楽団が楽しいからだと思っています(自慢)。

楽器を始めたばかりの人でも、絶対に嫌な思いをすることはないと、指揮者が保証します。ぜひ、勇気を出して、見学希望のメールを出してくださいね。

見学希望の方は楽団のサイトをしっかり読んでくださいね。

Bunkyo Philharmonic Orchestra


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