私が前いたオケにはクラリネットに代吹きの名手がいて、いないパートの譜面をスコアを読みながらたちどころに吹きこなしてくれる人がいました。
代吹きの目的は「メロディーが消えること」を防ぐ為で、そういう意味では代吹きや代弾きは悪いことではないと思っています。土曜日の練習では私がトロンボーンでチェロのパートを吹きました。
ベートーヴェンの7番の2楽章の頭のところで、ヴィオラもチェロも全滅だったからです。あれを、もしヴィオラがいる状況で、私がチェロパートを代吹きしたとしたら、それは見せ物としては面白いのかも知れませんが、音楽としてはどうでしょう?
私はそういう代吹きは反対です。土曜日の練習は「合奏」をするための練習です。全体で音量や音色やニュアンスや曲想を合奏を通して練習するのです。チェロのパートがいないことよりもトロンボーンと一緒に弾かなくてはいけないヴィオラパートは音量もニュアンスも全然違う楽器に合わせるのは、練習にはならないと思っています。
一般的にオケでは代弾きや代吹きはありますが、それは音色が似ている楽器に限られるものだと私は理解しています。単に音域が一緒だから、手が空いているからと言う理由の代吹きや代弾きは合奏を乱す原因になると思っています。
誤解無きように言っておきますが、代吹きや代弾き、指揮者の代振りなど私は面白いし大歓迎です。土曜日だって私が譜面を読み続けられたらセカンド・ヴァイオリンが入ってきても続けて吹くつもりでしたから(笑)。
ただ、こうしたことは基本的な私の考えを理解してもらわないとみんながバラバラに考えてオーケストラではなくサーカスになってしまうので、ここではっきり基本的な考え方を押さえておきたかったんです。
勿論いつものように異論、反論大歓迎です。
About NO Masaharu
元々トロンボーン吹きですが、棒振りです。好きな作曲家はベートーヴェン、シューベルト、ブラームス、ブルックナーです。 ビールと餃子とカレーが大好きです。
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ひともぢ28号さんの音楽観は 同意できる点が多く 私がこの楽団に居心地のよい理由の一つとなっています
もちろん 生ビールをいっぱい(1杯ではない)飲めることも 大きな理由ですが
でも 反論をということなので・・・
手の空いている人は その日の空きパートを埋めるといいですね
その日 そのパートがいないために 和声が空虚になる瞬間が当然あります 音色が違っていて合奏を乱すということが多少あったとしても その音がゼロよりはずっと良いのではないでしょうか
モーツァルト25番は なにしろホルン4パートなんです これを満たした日もあったようですが なかなかいつもというわけには行きません
ファゴットだけでなく フルートもクラリネットも動員して 台拭きすべきですね わが社有能なウィンドメンバーが腕をこまねいているのは あまりにもったいないです
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仰る考え方も間違ってはいませんし、その通りだと思います。これは決してどちらが良い悪いではないと思いますよね。
事前に代吹きの相談をしてくれればそれはそれで結構だと思います。試行錯誤しながら最良の道を探しましょう。
まぁ、代吹きなんか必要ないくらい練習が人でいっぱいになる日が来ますよ(笑)。
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人のことまでって音楽以外でも難しいですよねー。スマートじゃないと逆にありがた迷惑だったりして(笑)
なんか自分の入る目安にしているメロディがなかったりすると結構焦ったりします(数えろよっ!自分!笑)
でも無くて初めて気が付くハーモニーもあったりするし、本番そのメロディが絶対落ちないとも限らないから絶対に絶対に数えてないと駄目だぞって初心に戻る(?)ありがたーい瞬間でもあります。
そして何かが欠けた間抜けな感じも笑えるし結構好き笑
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楽団の基本的な考え方なのですが、個人で何かを決めるのは「なし」です。どんなに良かれと思っても。それが許されるのは「音楽についての指揮者の権限」のみだと思っています。
弦の奏者にはとにかく数えて欲しいですね。
間抜けなの実は私も好きです(爆)。